眠れない夜の夜明け

あわれなる時間がドブに捨てられていく
刻一刻と死滅する脳細胞
適当に生きて適当に死んでいく私の人生
自分の汗水努力の精一杯がデータ化されてライブラリに並べられて消費コンテンツ化される
私の人生がのっぺりとしたバイナリデータとして出力される
刻一刻と宇宙は終焉へと近づいていく
人々は笑い怒り転げる
我が物顔で何もかも知った気になって大通りを歩いている
知らないことへの耐性がなくなっていく
スーツに入ったマネキン人形がのっぺりとした笑顔を浮かべる
しょうがないからお情けで一体購入する
メタバースがフランチャイズされて人々はマネキンに成り下がる
にわとりサンたちが自殺してからあげクンに成り下がる
新しい宇宙が始まる
新しい終焉を迎える