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死ぬ準備だったのに、戸建てを買った中年女性の話。

ここで、私のことをお話しします。いわゆる自己開示です。

あなたが東京に行かれた時ぐらいに、私は「生きている意味がない」と嘆いて、働きつつも、どうしたら死ねるのだろうかなど模索していました。

そのころ住んでいたボロ賃貸マンションの隣人が奇声を3日間あげた挙句、孤独死したのをきっかけに、私が死ぬことで家族に迷惑をかけたくないなと考え、いつでも死んでいい準備を始めました。

まずは終活ノートを作成して、自分の葬式のことを考えました。

ざっくり葬式代は100万あればいいのかなと計算をしました。でもそんな貯金はありません。なので投資をし始めました。

天才バカボンのパパエンディングテーマ「41歳の春」の影響で、41歳の時に・死ぬまでに身を清めようと決めて、滝行をしに埼玉県に行きました。テレビで見るような神聖な滝行を期待していたのですが、胡散臭い色付きデカ眼鏡の男が大きな水栓をひねって滝を出すところを目撃してしまい、「人工的な滝で滝行するのかぁ~」と残念な気持ちで雨の中冷たい滝行をしました。

翌年、法名をゲットしました。滝行より現実的な死に準備です。

できるだけゆるい宗派ところを探したところ、たまたま先祖代々の宗派ところが1万円払って1時間ほどの儀式をしたら法名をゲットできる宗派ところだと知りました。なので、その儀式に参加するために、事前に手順を覚えた方がいいなと思い、CDを買って“お勤め”を暗唱・暗記しました。結果、儀式当日ではすらすらお勤めもでき、「曜慧」という名前をいただきました。これでいつでも墓石に刻印できます。ちなみに、会場は家族連れがほとんどで私のような単身者は誰もおらず、儀式に名前を呼ばれず焦って会場入りしたことをよく覚えています。

それから、
ご存じのとおり、私は非正規雇用で来年度クビになっている可能性がある職業なので、専門卒の私は転職用の学歴が欲しいなぁと考えました。なので、葬式代100万貯めるためにも、専門卒の学歴を使って通信大学に3年次編入しました。(学費75万しましたが)

あと、遺影を用意した方が良いとは思っているのですが、私はプライベートで電話をかけるのが嫌いで、なかなか写真スタジオに電話予約できずにいました。電話予約できない一方で、ぶくぶく中年太りしだしたので、遺影は痩せてから撮影しようという気持ちが強くなりました。そこでスポーツジムに通うようになりました。私は見知らぬ他人と接するのが大嫌いなので、ジム内レッスンを避けて、一人で黙々するウエイトトレーニングコーナーを利用するようになりました。

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