「司馬遼太郎短篇全集 八」の読みどころ

こんばんは。

図書館で12月中旬に借りた、この本をようやく読み終わりました。

きっかけは映画「燃えよ剣」を観て、もっと中身に触れたくなり、小説「燃えよ剣」(上下段構成で671ページ!)を読み終わったのを、

新撰組好きの方に伝えたところ、「『司馬遼太郎短篇全集 八』が新撰組メンバー1人ひとりがクローズアップされて面白いですよ」とお勧めされたのでした。

予想はしていましたが、この本も約600ページの大作で、他の本も並行して読んでいたのもあって、約20日も掛かってしまいました。

前置きはそのくらいにして、この本は13の短篇から成り、近藤勇、土方歳三、沖田総司だけでなく、新撰組の面々の一時期をクローズアップしてくれています。

もう少し正確に言うと、新撰組以外も後に首相を務める伊藤博文、桜田門外ノ変で活躍した有村治左衛門兼清、戊辰戦争の一部をなす北辰戦争を主導した長岡藩の河井継之助なども短編に納められています。

この本で特に面白いと思ったのは、誰に焦点を当てるかで、登場人物が大きく変わってくることです。

かの坂本龍馬は、何の装飾のない固有名詞で一度出たきりで、同志である中岡慎太郎も他のところで、2行後には討ち死していました。

そういう意味では、「燃えよ剣」もネガティブに捉えられがちな新撰組に光を当てる一作とも言えますね。

史実には諸説あり、偏ってみると面白さが激減すると改めて実感しましたね。

さて、この次にはどんな歴史小説を読もうかな。

あえて、歴史の教科書的な本を読んで、そこから深掘りするのもいいかもしれませんね。

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