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「子供は男の子がいい」は変わってる?

私は、妊活中から「絶対に男の子が欲しい」と切望していた。
「男女産み分けの本」なんかも読んで、試せることは試していた程。

友達数人にそのことを話すと

「え~?変わってるね。絶対女の子のほうがいいよ~。
 育てやすそうだし、大きくなったら買い物一緒に行ったり、
 温泉だって男の子だとあっという間に一緒に入れなくなって寂しいよ?」

だいたい同じような答えが返ってきた。

私が男の子を切望した理由は、ただひとつ。
自分が嫌いだった母親のようになりたくない!と思ったから。
どんなに「なりたくない」と思っていても、子供が女の子だった時点で
結局は自分も同じような母親になってしまうのでは?という不安もあった。

私の母は、とにかく口うるさくて厳しかった。
「母親ってのは、大抵口うるさいもんでしょ。」と思われるだろうが、
口うるささ、厳しさの種類が違っていた。

単に「勉強しろ」とか「早く寝ろ」とかいう小言は勿論あれど、
よく言われたのが、”女のくせに〇〇するな”。
自分が女に産まれたことを呪うくらい、女だからという理由で
うるさく、厳しくされたことが多かったように思う。

そして、最も厳しかったのが男女関係に関して。

昔は、携帯電話なんて物はなくて、一家に一台固定電話があるのみ。
電話が鳴れば必ず母親が出て、相手が女友達であればスムーズに
取り次いでくれるのだが、男の子の場合は・・・

「は?どちらの〇〇さん?どういったご用件ですか?」

と、嫌悪感丸出しの声での質問攻め。
なかなか取り次いでもらえず、気弱な男子はそこで電話を切ってしまう。
そして、それに懲りた男子は二度と電話を掛けてくることはない。
自分が好きな男子からの電話だと本当に辛かった。
翌日学校に行くと
「おまえの母ちゃん、怖いな。」と言われるのがまたまた辛かった。

中学生時代、両想いになった男子と交際を始めたはいいが電話はNG。
ということで、可愛らしくも「文通」なんてものをやっていたのだけど、
これが最悪の事態を招く。

ある日、学校から帰って自分の部屋に入ると
机の上に所狭しと彼からの手紙がすべて開いた状態で並べられていた。

引き出しに大切にしまってあったはずの手紙・・・
留守中勝手に引き出しを開けられた上、全部読まれた!!!!!

もう、恥ずかしさと母親への怒りとでパニック状態。
そこからどんなバトルが繰り広げられたかは想像にお任せするとして、
結局その彼との交際は、あっという間に終わりを迎えたのだった。

私が成人するまで母親の厳しさは変わらなかったけど、
愛情や心配が強すぎる故というのは、それなりに理解していた。
それにしても、行き過ぎた干渉で揉めることが多かったせいで
女同士の親子関係に全くいいイメージが持てなくなっていた。


「絶対に男の子が欲しい」

その想いが通じたのか、夫の家系的に男子が多いからなのか、
産み分けの為に試したことの効果があったのか、
何はともあれ、希望通り2人の息子を授かることが出来た。

確かに、温泉は『1対3』で毎度寂しい思いはするけれど、
そんなのは何年かに1度の話。

買い物(特にお米とか重たい物を買いたい時)は、
頼めば一緒に来てくれるし、力仕事も頼めるし、
男の子で良かった~と思う場面は多かったと思う。

息子たちよ、私のところに来てくれて
ほんとうにありがとう。

~完~















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