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こんにちは。売り方イノベーターのよくたろうです。

昔、こんなことがありました。

企画部署から営業部署へ出戻りしたよくたろうには、年上男性(主任)Aさんと年下女性(担当)Bさんの部下がつきました。

BさんはAさんの部下でもあり、彼女も別の部署から異動してきて1年くらいでした。このチームで大型案件を提案するのに人が足りないってことで、よくたろうをチームにいれてもらうことになったのです

新たに担当するお客様のことや、部下となる二人を理解するために、まずはこの二人の部下へヒアリングをしていきました。

ところが

二人がいうことが異なっていることが多いのです

Bさん「A主任からお客様へヒアリングしてこいと指示があったので、お客様先へ行くと、その話はAさんにしたよと言われます。おかげでお客様から信用してもらえていないように思います。」

Aさん「Bさんへは連携した上で指示を出している。お客様への意識が足りないだけでは?」

さて、めんどくさいですね(笑)。

なぜ、こうなるのでしょうか

このチームにおいては新参者のよくたろうですから、まずは自分で判断できるまでの基礎的な情報が必要です。

特に、担当のBさんは部長からも要注意人物と事前に言われていました(仕事へのやる気がない、仕事を辞めそうだ、と)ので、慎重に見極めが必要です。

まずは、Bさんの思考の癖や仕事のやり方を見るために、毎回同行営業を行いました。Aさんは、年下女性が上司に来てという時点で心理的に情報開示してくれてないだろうと想定し、周りから情報を取ることや、部長の権威を借りて定期的なグループミーティングを実施して、できる限り同じ空間で発言と行動の一貫性を確認しました。

その結果、わかったことは

■AさんとBさんはほぼ会話していない

■AさんからのBさんへの指示は背景を言わず、行動の指示だけ。Bさんの質問にはまともに答えない

■Bさんは、Aさんの指示が悪いから自分は信用されない、と思い、他の道を探ろうともしていない

■AさんもBさんも、お互いの関心はお互いに向いており、お客様への理解が足りない

結局のところ、AさんもBさんも、お客様の期待を作り一緒に実現する、という大きな目的感を持っていなかったのです

Aさんは乏しい顧客情報をもったいぶって小出しにします。しかも、それ半年前の情報でしょ?というのばかり。おそらく、Bさんが部下についたとき、お客様からちやほやされる姿を見て、自分の地位を脅かされるとでもおもったのでしょうか

Bさんは、Aさんのせいでなにもできない、ことをアピールすることに必死。お客様からクレームがあっても、私は悪くありません!と平気で言える

よくたろうは、二人に対し、我々が毎日思いを寄せるのはお客様であることを何度も語りました。Bさんは、幸いにもすがるものが欲しかったのか、すぐに反応してくれるようになり、Aさんから情報がもらえなかったら、直接お客様に聞こう!聞き方を工夫すればお客様は答えてくれる、というマインドセットに変わってくれました。Bさんにはさらによくたろうがお客様の幹部へ訪問するときも必ず同行してもらうようにすると、お客様の思いを深く理解するようになり、元来持っていたコミュニケーション能力が開花しました。

Aさんは、さすがになかなか変われませんでした。ただ、今までは文句を言いながらもAさんを頼っていたお客様がBさんを頼るようになってきて、必然的にAさんの出番が少なくなっていきました。Aさんはお客様から聞いたことをより連携しなくなり、Aさんには言ったのに、というクレームが多くなりました。

ここで、よくたろうは、このチームを仕組み化することにしました。

Aさんはお客様の話を解釈して社内に連携するのは苦手ですが、社内の人脈はある、Bさんはお客様との雑談から自然と話を引き出して案件化はできますが、社内の人脈はない。

なので、役割を明確に決めました。

Aさん 社内チームつくり

Bさん お客様対応

お客様にも明確に「せっかく我々にお伝えいただいたことを複数の人間が聞くことで差があるといけませんので、何かあれば必ずBさんに伝えてください」と伝えました。最初は、「えー?めんどくさいな」というお客様も、Bさんが必ず答えてくれるのがわかると、自然とBさんに情報が集まるようになりました。

役割を明確にするだけで、情報が流れやすくなり、気持ちの面でも自分のやるべきことはこれだから、という理解から変な衝突もなくなりました

また、とはいえ、AさんはBさんから話を聞いても解釈が苦手なので、お客様から得た情報は議事録に残す、日々の営業内のやり取りはすべてメールで残す、資料は必ず共用フォルダに入れる(ローカルに保存したらポイントマイナス)など無駄な会話を不要にする基本的なルールも取り決めしました。

これらを運用して、半年経ったころ、

当初は、AさんとBさんでは人手が足りない&大型提案があるということでのよくたろうの増員でしたが、いろんなルール化をして仕組み化することで、Bさんのパフォーマンスがあがり、大型提案をしながらでも当初の半分の人数である1.5人で回せる仕組みが作れました。

尚、Aさんは社内の人脈を活かせる部署に異動し、高い評価をもらって活き活きと働いています。

本日の20字まとめ

パフォーマンスは仕組み化でいくらでも改善できる

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