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クトゥルフ神話TRPG「Good morning All」一ノ瀬&ひかり【KP目線感想】

シナリオ:Good morning ALL
作:あお様

正直、このシナリオを本当に回すことになるとは思っていませんでした。シナリオ自体は無料だったしTRPG界で有名な方が動画を出しているのも知っていたので、一応落としておくかーというものだったんですよね。でも、いつメンのところで勢いで呼びかけてみたら、やってもらえそうな感じだったので気が変わりましたw

やると決めてから動画を見させて頂いて予習をしたのですが、ぶっちゃけ焦りました。えらいことになったかもしれん…と…雰囲気が良すぎるんです。気圧されずに頑張れた自分をまずは褒めたいと思いますw

さて、セッションが終わってから1時間半くらいは3人で喋っていた気がします。その中である程度の答え合わせもしましたし、私からの感想もお話させて頂きましたが、すべては録画に残っていませんしちゃんとまとめておきたい気持ちが私の中にあったのでこうして文章に残させて頂きます。

当然ながらぼろっぼろにネタバレしていきますのでご注意下さい。

そもそもキャラシがやばかった!

実は、セッションが始まる前の段階から私の戦慄は始まってました。まずお二人のキャラシ見た時の私の感想が、この人たち(色々)ヤバイ……!でした。

まずはひかりちゃん!DEX4だし…ルリム・シャイコースとのDEX対抗成功率が驚異の10%!さてどうなるかなーと思いましたが、結果的にはいい形でイベントが発生した形に収まりましたね。基本的には穏やかで譲歩する雰囲気の一ノ瀬さんが、いざという時は譲らない頑固なところが出たシーンに繋がったのはとってもよかったと思います。

そして一ノ瀬さん。このシナリオに「宇宙物理学者」という職業を当ててくるか!と。狙っている……これは何か特殊なイベントを狙っている!?とそわそわせずにはいられませんでしたね。地球は滅びているし、何万年という年月の話が普通にポンポン出てくる世界観ですし、惑星配列変わっちゃってるし。ここに宇宙の研究してる人が送り込まれたら雑談ですら壮大になってしまう可能性が…!!

お二人の基本的なスタンスが素敵

会話の雰囲気はまったりしているんですが、行動はかなりチャキチャキしている印象でした。行動決定や動きなんかがさっさとしていて、あっという間に洞窟出て行っちゃうし。鏡の装置見に行っちゃうし……!仮死状態の人がほっぽりだされてるような謎の洞窟にはほんとに全然興味ないのね、と(数万年ぶりに開放されたのに……ッ!w)

会話の掛け合いもテンポが良くて見ていてとても楽しかったです。ネジが一本飛んでる感じのあっけらかんとした明るさのあるひかりちゃんと、状況が分からないなりに帳尻合わせようと可能な限り冷静に振舞っている一ノ瀬さんのバランスが非常に美しかったです。けろっと「ちょっと死んでみようか?」なんて不死ジョークを飛ばすひかりちゃんと本気で拒否る一ノ瀬さんなど、しっとりした雰囲気で進むシナリオの中で笑いの要素も入れて頂いていましたw

鋭敏な二人だけを覚える一ノ瀬

ハイパーボリア大陸にて。ひかりさんが教えることで一ノ瀬さんも呪文習得ができるチャンスがありましたが、よりによって一番使いどころのない「鋭敏な二人」だけを覚えることになりましたね。

KPはここで内心「あーあ。」と思ってました。そもそも特定のエンディングに入らない限り使い道のない呪文ですし、シナリオ上、人間側でこの呪文が使えるタイミングは来ません。それがまさかエンドロールにおける最後のシーンで、あんなふうに使われる日が来るとは思いませんでしたね…こんなところから伏線が張られていたのかと後からちょっと鳥肌立ちました。

好かれるサニド

適当で胡散臭い人物である、という表現を私流にするために関西弁を操るおっちゃんを演じました。結果めちゃくちゃ信頼されるし好かれてしまい「おっちゃん、おっちゃん」と呼ばれるハメに……。

これはシナリオ的には本来ミスリードを誘う場所なのでは……完璧エスコートになってしまっているのでは……と思いつつ、まぁ、どうしようもないですね!緩急が付くという点では悪くないですしそんなにたくさん出番がないにも関わらず終わった後に「よかった」と言ってもらえるキャラが出せたことは誇ろうかと思いますw

不死能力発覚せずに、よくボス戦まで耐えた

ひかりちゃんが応急手当持っていたのもあって、時々治療をしていたおかげで、ルリム・シャイコースの件でかなり死にかけていたのに、結局最後のボス戦にたどり着くまで死ななかったのには驚きでした。

絶対ムー大陸到着の時の受け身失敗で1回死ぬと思ったんですが、まさかの跳躍初期値25に勝って着地に成功するとは。その横で先にめーちゃんの凍結にショックを受けたひかりちゃんの方が跳躍持ちであるにも関わらず着地に失敗して一旦力尽きるのも趣がありましたね。

自分の死を無視して友達の死を悲しむひかりちゃんと、状況が忙し過ぎてフリーズ気味の一ノ瀬さんのここでの会話の雰囲気も個人的には結構好きです。

SANチェックにとにかく弱い男

KPが一番ヒヤヒヤしていたのは一ノ瀬さんがSANチェックにとにかく弱いところでした。なぜ大きいSANチェックになるたびにファンブルを出してしまうのか……。シナリオのシステム的に、一ノ瀬さんのSANが尽きてしまうとその瞬間に救済不可のゲームオーバーになってしまうのでスルーできるSANチェックはスルーしつつ進行していました。

やはり一ノ瀬さんは科学者なので、常軌を逸した事態にメンタルを対応させるのは普通の人より大変なことだったのかもしれませんね。

ガタノソア戦のあれこれ

まずは、アマノムラクモの画像あったのに出し忘れてました、ごめんなさい!!

アマノムラクモについてなんですが、これはSIZとSTRの合計が30を超えないと持つことができない代物です。一ノ瀬さんは眷属化のステータス変化でSIZがめちゃくちゃ上がっていたので、もともとはそんなに高いステータスではありませんでしたが一人で持つことができました。これがステータス的に持てない場合は二人がかりで剣を振るってもらうことになります。

改めて考えてみると、白衣の大男がメカっぽい光を放つ巨大な両手剣を振り回す光景はなかなか迫力があったでしょうね……。そして実際、一ノ瀬さんは戦闘ロールがかなり強いです。ガタノソア戦では65%のアマノムラクモ攻撃をガンガン当てていくんですが、ひかりちゃんが叩き潰されてから動揺で少し外すようになるところも愛嬌があってよかったですね。

ギミックをお伝えしませんでしたが、実はルリム・シャイコースにひかりちゃんが食べられている時に起こった一ノ瀬さんのソロ戦闘のシーンでは、ルリム・シャイコースに10点のダメージを与えたタイミングで戦闘が終了することになっていました。一ノ瀬さんはなんと一撃で11点のダメージを与えています。もともとCONがすごく高いし運動神経は結構いいのかもしれないですね。

そして、ひかりちゃんは煽りの天才だったことが判明したガタノソア戦!投石の判定がクリティカルになった場合だけ挑発に成功する、としたら連続でクリティカルを出しまくるというとんでもない事態になってびっくりしすぎました。この後にシナリオ上、バッドエンドにリーチがかかる最も大事なダイスロール<シュブ=ニグラスの心>が待っているのが分かっているKPはめちゃくちゃヒヤヒヤしていたことは言うまでもありません。

とても仲の良い雰囲気の出来上がっている二人になっていたので、ほぼ確定成功にしてあげたいくらいだったのですが、ファンブルに目を瞑るわけにはいかないですからね……wちゃんと良い出目でバッドエンドを回避してくれて安心しました。

ラストに向けての丁寧なやりとりが印象的

ガタノソアを倒し、シュブ=ニグラスの心に打ち勝ち、サニドも去った後は基本的にはシーン誘導もなくなるのでプレイヤーの皆さんの行動に集中することになります。反映できそうなものはできる限りエンディングに反映したいのでKPとしての動きは当分なくなるとはいえ、思った以上に集中力を使うシーンでした。

お二人に相談をはじめて頂いてから、私がエンドロールに入ることを宣言するまで30分ありました。方針が決まってから、二人でお別れの準備をしている丁寧な段取りがとてもよかったですね。最後のシーンにどれくらい引き継げるだろうかとKPとしても非常に頭を働かせていた場面でした。

回してる自分で気づいていなかったこと

セッションが終わってから、ひかりちゃんが一ノ瀬さんの名前を呼ぶのは最後の方だけだったというのを聞いて、実はKPとしては、はっきりとどの場面で呼び始めていたのか等の細かい記憶がありませんでした。最初から自己紹介されても一切名前を呼んでいないことには気づいていたのですが……そうだっけ?呼んでたんだっけ…くらいの感じでした。

で、後から確認のために録画を見返してみて自分でびっくりしたことがあります。本当に一番最後の場面で一ノ瀬さんがいざコールドスリープ装置の中に入るというシーンで、初めて「和馬」と呼び掛けていましたね。そしてその直後に私がエンドロールに入ることを宣言しています。問題はこの後です。

この時入っていたエンディングはエンディングAと呼ばれる、コールドスリープで現代まで戻ることはできるがシュブ=二グラス側は記憶を失ってしまうというラストものです。シナリオ上指示はありませんが、配信者のむつーさんリスペクトで完全に記憶を失う前に最終確認を行うシーンを挟ませて頂きました。

この時、私はナレーションで「和馬さんのことを忘れてしまうことでしょう」と呼び方を言い換えてるんですよね。これまで私は、PCとして彼を示す時は必ず「一ノ瀬さん」と呼んでいたのですが。

そして何を隠そう、このナレーション中の私は全然余裕がないです。ひかりちゃんの見せ場になることが間違いない大事な場面ですし、アドリブ要素も入ってくるので緊張感の高まる中の演出になります。尖らせた集中力の中に引っかかっていた呼び名が、無意識で演出を変更していたようです。そして全然覚えていないという…こんなこともあるもんなんだな、と驚いた次第でした。ただただお二人の行動に集中するというのも悪くないんだなーと。まぁ実際は仕事半分趣味半分といいますか。純粋に丁寧なロールプレイに描写される光景に魅入っていただけに過ぎないわけですが。

思い出に残るシナリオと出会えたことに感謝!

やるかどうか迷っていただけに、ちゃんとこうして場を設け感想文まで書くほどのシナリオに出会えたことは最高でした!そして、やればやるほど、KPである私の中にPCの皆さんが推しCPとして登録されていく気がしてなりません。

でも、このシナリオをプレイすることを諦めた報酬だと思えば、それも悪くないと思ったりする次第であります。

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