見出し画像

自作PCパーツの選び方 CPUクーラー

ご覧いただきありがとうございます。
「PCパーツの選び方」はシリーズものとしてマガジンにまとめています。お好きなところからご覧いただけますので、ぜひご活用ください!

CPUクーラー選択のポイントは概ね以下です。

  • 対応ソケット形状

  • 冷却方式(本格水冷/簡易水冷/空冷)

  • トップフロー/サイドフロー(空冷の場合)

  • サイズ

  • ライティングの有無


対応ソケット形状

CPUクーラーの製品ページには、対応するCPUソケット形状が記載されています。購入予定のCPUクーラーが、購入予定のCPUのソケット形状に対応しているか確認しましょう。

たとえば、ようくんが今回購入したCPU(Ryzen5 7600)のソケット形状はAM5、CPUクーラーは「THERMALRIGHT AXP90-X47」ですがこのクーラーの製品ページを見ると以下の記載があります。

ちゃんとAM5に対応している
出展:https://www.thermalright.com/product/axp90-x47/

このように、CPUクーラーには対応ソケット形状が記載されています。

冷却方式(本格水冷/簡易水冷/空冷)

ようくんが自作したPCは空冷式なので、本格水冷と簡易水冷については詳しいことは申し上げられない点、ご容赦ください。

まずそもそも「水冷」が何かというと、文字通りで冷却水を使って直接CPUを冷やす方式。冷却水をCPUの冷却に使うことで一時的に暖められた水をラジエーターで冷やし直したあとで再利用するという方式で、液体をぐるぐる循環させます。

本格水冷は冷却水が通るための水路、ラジエーター、循環させるためのポンプ、冷却水を自分自身で用意するのに対し、簡易水冷はその作業が簡略化されており、ひとつの製品として販売されています。

一方「空冷」は、これも文字通りで風を当ててCPUを冷やす方式。ヒートシンクと呼ばれる金属の塊がCPUの熱を吸収しますが、ヒートシンクにファンで風を当てることにより金属から放熱される仕組みです。
ヒートシンクが大きいほどたくさんの熱を吸収できます。

で、どの冷却方式がよいの?

自作PC初心者にとっては、本格水冷はかなりハードルが高く感じると思います。たたでさえ自作PCの知識が浅いのに本格水冷のことまで考え始めるとその間に萎えてしまいそうです。

ですので、簡易水冷もしくは空冷がおすすめ。
ただ、それぞれの特徴をよく理解したうえで選ぶようにしましょう。

簡易水冷

簡易水冷は設置の手軽さや冷却性能の高さから、いま一番人気の冷却方式です。ポンプに液晶モニターが付属しておりCPU温度や好きな画像を表示できるものまであります。冷却用ファンをライティングさせることもできるため、魅せるPCを作りたい場合は筆頭候補になるでしょう。

ただ、人気ゆえに価格が高いのが難点。そして長期間の使用により冷却水が減っていくため冷却性能が低下していく、ということがあるようです。ポンプで冷却水を循環させるため水が流れる音が気になるという方もいらっしゃいます。また、CPUに負荷をかけ続けると冷却が追い付かなくなりサーマルスロットリングを起こすというリスクがあります。
ただ、これについてはベンチマークなど過度にCPUに負荷をかける作業であったり、発熱の高いCPUを使わない限り問題にならないかもしれません。

空冷

空冷については価格が安いのが最大のメリット。また、構造が単純なので故障するリスクが少ないのも良いですね。

魅せるという意味では簡易水冷には及びません。しかも、いかにもメカメカしいというか正直かっこよくはないですよね。発熱の大きいCPUを使うときはヒートシンクも巨大になりがち。

トップフロー/サイドフロー(空冷の場合)

ファンから出る風の当て方の違いを表す言葉で、ヒートシンクの真上から風を当てるのがトップフロー、横から風を当てるのをサイドフローと呼びます。

サイドフローの場合は、風がヒーシンクの隙間を通り抜け、暖められた空気を直接ケースファンから排気できるため、エアフロー効率は良いとされています。発熱の大きなCPUの場合にサイドフローを採用するケースが多いです。

トップフローの場合は、ヒートシンクの真上から風を当てるため、VRMなどCPU周辺の部品に対しても冷却効果が期待できるのがメリット。
ただ、冷却に使った空気の行き場を考える必要があり、エアフローの工夫が必要になります。発熱の大きなCPUには使いづらいのが難点です。


サイズ

これは簡易水冷にも空冷にも共通して言えることですが、使用するパーツやケースの仕様と相談することになります。
考え方としては、使いたいケースの製品ページで仕様を確認し、最大でどの大きさのCPUクーラーまで対応可能かを確認します。
そのうえで、使いたいCPUを冷却しきれるかどうかを、CPUクーラーの製品ページで確認します。

たとえば、ようくんが今回購入したケースは「NCASE T1 V2.5」というもので、製品ページには以下の記載があります。

搭載可能なCPUクーラーの仕様
出展:https://ncased.com/products/t1-sandwich-kit-black-color?srsltid=AfmBOoqR-GOGhl5PK9R7pwWKUvbJWV6248xcYp8h0kR6khuk7F_tTURU

英語表記で分かりづらいですが、グラボの厚さ(スロット数)に応じてCPUクーラーの高さ制限が変わるよ、ということが記載されています。

ようくんが今回購入したグラボは「MSI GeForce RTX™ 4070 Ti SUPER 16G GAMING X SLIM WHITE」なので、この製品ページを確認すると以下の記載があります。

グラボのサイズ(幅×高さ×奥行)
出展:https://jp.msi.com/Graphics-Card/GeForce-RTX-4070-Ti-SUPER-16G-GAMING-X-SLIM-WHITE/Specification

1スロット=約20mmですので、このグラボの厚さは余裕を見て2.75スロットと考えるのがよさそうです。
そして、先ほどのケース仕様を改めて確認すると、「58mm max height with 2.75-Slot GPU」とあるので、このグラボを使う場合のCPUクーラーの高さ制限は58mmとなります。

ですので、このケースとグラボを優先パーツにする場合は、高さ58mm以内でかつ、今回購入したCPU「Ryzen5 7600」(TDP65W)を冷やしきれるクーラーを探す必要があるということです。


ライティングの有無

こちらはメモリと同様、お好みで。
メモリとは異なり、ライティングの有無によりサイズが変わることはありません。(一応確認はしましょう)


THERMALRIGHT AXP90-X47を選んだ理由は?

  • 高さを58mm以内に抑える必要があった

  • コスパ面や故障リスクを考慮して簡易水冷は選択肢から外した

  • ケースを先に決めていたので、サイドフローは選択肢に入らなかった

  • 本当は「Noctua NH-L9a-AM5 chromax.black」が良かったが、コスパを考慮して諦めた

  • NCASEの公式ページでPCイメージにTHEMALRIGHT製のCPUクーラーが使われていたので、なんとなくメーカーをTHERMALRIGHT製にした

  • 色が黒だった(重要)


さいごに

ご覧いただきありがとうございました。
Amazonアフィリエイトプログラムに参加しています。この記事が少しでもお役に立てましたら、リンクからの商品ご購入、フォロー、スキをクリックいただけますと記事更新の励みにもなりますので嬉しいです!

選ぶポイントに「騒音」を含めるかも迷いましたが、音の感じ方は人それぞれですし、ケースに入れてしまえば気にならなくなることも多分にあると思い、あえて言及いたしませんでした。

今回購入したCPUクーラ-は製品ページに対応TDPの表記がなかったので不安要素ではありましたが、TDP65W程度なら大丈夫だろうとたかをくくって購入しました。今のところ問題なさそうです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?