過去の棚卸し

 就活をするにあたって、キャリアの棚卸しをした。職務経歴書に、今まで経験した仕事、その結果上げた実績、身につけたスキル、自己PRを書くため、箇条書きで思いつくままに羅列して、仕分けしていった。それから面接準備をする中で、履歴書、職務経歴書の内容や志望動機、離職理由、得意不得意、長所短所、逆質問と一通り整理し、ふと、新卒じゃないし関係ないかもしれないけど、自己分析も兼ねて、とこれまでの人生を振り返ってみた。
 まずは今の趣味。カラオケが好きだったけど、コロナ禍でめっきり行かなくなったから、今はnoteかな。文章を書いたり、読んだりすることが好きだ。ラジオや音楽を聴く。テレビを観る。エッセイ本や漫画を読む。うるさくない程度に歌を歌う。自然のある落ち着くところに行く。
 次に大学生活。初めての一人暮らし、勉強や研究、アルバイト、サークル、インターン、就活。一人暮らしを始めて太り、家事を継続する大変さを知って両親のありがたみを痛感し、自由と責任、孤独を知った。フェリーに乗ったり、関西、中国・四国地方の様々な場所や東京に出かけたりした。夜通し友人と映画を観たり、語り合ったりした。言語学専修で統語論、意味論、音声学を学んだ。コーパスというツールを使うようになった。アンケート調査を個人やグループでした。卒論では、「肯定表現と共起する『全然』の分析」を研究してまとめ、発表した。他にも文学部、他学部のいろんな授業を受けた。アルバイトでは、学内学生向けに大学生協のパソコン講座の講師、ティーチングアシスタント、運営をした。スライドや教材を作ったり、バイトリーダーをしたり、接客やパソコンの研修を受けたりした。サークルでは、天文サークルに入り、星を観測しに行ったり、学祭の展示を準備した。知人に誘われた政治インターンに参加し、タウンミーティングや事務所の手伝い、ウグイス嬢をした。就活は難航し、挫折を味わった。文学部では、近い価値観の子と出会い、仲を深めて今でも交流がある。アルバイトやサークルでは、文系理系問わず様々な学部の学生と交流を持って、いろんな世界、価値観を知った。インターンでは、少しだけ社会を知った。後、初めてお付き合いをした。幸せだった。4年間、濃かったなぁと思う。出会いに恵まれていた。社会人になっても、出会いに恵まれていたなぁ。
 高校生のときは、合唱部で週6日合唱に打ち込んで、九州大会で金賞をいただいた。その分宿題は提出ギリギリ。寝落ちて夜中に起きてしていたっけ。朝0時限目から部活まで、11時間を週6日、よくがんばってたなぁと思う。修学旅行では初の海外・オーストラリアに行かせてもらって、異文化を知った。受験勉強がんばったなぁ。人生で一番勉強してた。中学生のときは、生徒会に入って、生徒総会で私の委員会の議案で紛糾して泣きそうになった。ピアノを9年間習って、合唱コンクールの伴奏をした。帰宅部で、中学生まではよく本を読んでいた。高校生になって忙しくて読まなくなったけど。小学生のときは、結構アクティブだった。木登りしたり、素手で虫を捕まえたり、秘密基地を作ったり、15分の中休みで外に遊びに行ったりしてた。今じゃ考えられない。夢見がちでコロコロ将来の夢が変わってた。新聞によく投書していて、読者かつ投書仲間の人生の大先輩と文通をした。子ども新聞記者になって大葉農家に取材をした。近所の人生の大先輩である竹とんぼ職人に弟子入りした。バリアフリーマップを市内のお兄さんお姉さんや年下の子たちと作った。手芸が好きで、ビーズ、刺繍、裁縫、編み物ととにかくやりたがった。母は倹約家だからあまり物をねだらなかったけど、流行りの一輪車、ローラースケート、おじゃ魔女どれみちゃんグッズとか、ハム太郎グッズとか、たまごっちとか、まあまあ高価なものをどうしてもとねだったなぁ。手伝いよりやりたいことを優先していたのは反省だな。幼稚園児のときは、妹が生まれて赤ちゃん返りをした。幼小中高は、人間関係がなかなかうまくいかなくて、小さな社会の中でもがいてた。自分は人間関係を築くのが下手で、もう合う人なんていないんじゃないかって思ってた。女の子らしさを求められることがしんどかった。家族や校外での出会いが、私にとっては救いだった。そして、両親がいろんなことを体験させてくれたのは、豊かな経験だ。
 こんなことを思い出して、面接に臨んだ。過去の棚卸しをしておいてよかったなぁと思った。意外と学生以前のことも掘り下げて聞いていただいた。自分を見つめ直すとよく言うけれど、具体的に振り返ってエピソードを話すという貴重な機会をもらい、四半世紀と少しだけど、山あり谷ありな人生を歩んできたなぁと思う。自分ってこんな人間なんだ、でも変わってきたなぁと気づいた。また、いっぱい悩んできて、そのときはその現状でいっぱいいっぱいになるけど、よくも悪くも人生何が起こるかわからないから、好転する日が来るし、まだチャレンジをしてみてもいいなと思った。何が起こるか本当にわからないけど、小さな幸せを見つけて楽しんでいきたいな。そして、人の数だけ人生があり価値観があるから、自分を大切にしつつその人を尊重することを心がけたいと思った。

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