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REDシネマカメラがついにFPVドローンに搭載!/フレームとプロペラの選び方/FPVおすすめバックパック/BetaflightのSetupタブとPortタブの理解/飛行機でドローンを持ち込む注意点/受信機のアンテナが切れたても飛べる?/横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.14

今週はレースドローン練習や機材のテストを兼ねて相模湖にいました。
火曜日の気温は35度を超え雲ひとつ無い快晴が2日連続で続いたと思ったら本日の夕方からはこれまで見たことのないくらいの土砂降りです。関東地方の多くのエリアでゲリラ豪雨が発生して雷雨に見舞われました。ドローンフィールドの営業を4時に切り上げ片付け撤収していたのはナイス判断です。

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本当に本当に暑かったのですが、相模湖になんと!冷房部屋が常備となりました。というか元々あったのですが休憩室として使っておらず、整理清掃が行われて快適に過ごせるようになりました。エアコンのきいた小部屋から広いフィールドを自由にドローン操縦できるなんて…もちろん、墜落したら自ら取りに行かなきゃなので意地でも落としたくないのですが、落としてしまうんですよね…。快適な飛行体験をされたい方はぜひお越しください。次回営業は15日土曜日です。ぜひ起こしください。

○空撮・レースドローン練習にドローンフィールド相模湖
http://drone-field-sagamiko.com/

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今週のメルマガではREDシネマカメラを搭載したFPVドローンの解説をしていますが、ついにできてしまいましたね。映像を見るにまぁ高品質…。トピックには質問にあったフレームの選び方など、撮影用途などに合わせたドローンの選び方のポイントも解説したので合わせて読むと今後の機体づくりの発想に活かせるかと。

それでは今週のメルマガです。

▼014
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                         2020/8/12
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.14


毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のドローンガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:ドローンのつくり方講座
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『自作ドローンのフレームとプロペラサイズ』

先日、知人に「なんで7インチなんですか?」と僕が飛ばしている機体を見て言われました。7インチのドローンとは、7インチのプロペラを搭載したドローンという意味です。

「なぜ」と考えると確かに理由はあるんですが、そこまで深く考えてチョイスしておらず、感覚的に、今回の用途なら7インチがいいかな、それだとこのパーツが必要だな、といった感じで調達しセットアップし飛行させていました。今回はその感覚的だったところを具体的に体系的に解説していきたいなと思います。

■プロペラのサイズ
冒頭の7インチというのはプロペラの長さです。「FPVドローンレース」として世界的にメジャーなのは5インチのレースです。大小扱ってみてやはり5インチは機動性・スピード・躍動感など総合的にみてもやはり気持ちいいです。これだけ小回りも聞いてスピードが出るというFPVの醍醐味が味わうことができます。

3インチとなるとだいぶ短くなるため、ドローン自体の大きさも比例して小さくすることができ、軽量な小型フレームがチョイスされます。さらに2インチや1インチのマイクロドローンなども多く存在します。小さくなればなるほど生み出される推力は小さくなるので、わかりやすいところだと「ペイロード=搭載できる重量」が小さくなっていきます。

単純化するなら、大きいカメラを積むなら大きいプロペラをつけるべきで、それに合わせてフレームをチョイスする必要が出てきます。

■フレームの振動
ドローンはモーターを利用してプロペラを回転させています。
モーターは当たり前ですが回っているので常に動いています。そのため常に振動が発生します。大きいモータであればあるほど振動は大きくなるのは感覚的に理解しやすいと思います。

モーターのサイズだけでなく回転数も同様です。回転数が高ければ比較的振動が起きやすくなります。小さいモーターを搭載したマイクロドローンでも極端に回転数が高いと樹脂フレームがよれてしまって歪みが出てしまうこともあります。そこで、フレームには剛性が必要になってきます。

5インチのドローンの多くはフレームにカーボン樹脂を利用しています。ABSやPLA、TPUなどの比較的柔らかめのプラスチック樹脂と違ってカーボンフレームは剛性もあり軽量とフレームには最適です。

TinyWhoopのような30g未満の超軽量ドローンでもプラスチックフレームの底面にカーボンフレームを補強として入れるだけで重量が増える代わりに剛性が生まれ、より高速に安定して飛行させることも可能です。

■フレームの形
ここまでは比較的わかりやすい話しなのですが、ドローンのフレームの形や重心位置もとても重要なポイントです。例えばDJIのPhantom4を見ると、モーターの位置は真ん中より上でバッテリーの搭載位置とほぼ同じです。そして下部の中央にはカメラとジンバルのみであり比較的上部が重く真ん中に重心が集まっている構造になっています。

5インチレースドローンの多くはモーター位置よりもバッテリーを下に配置することで重心位置が下に下がることが多いです。これによってどうなるかというと、安定性が低下するかわりに機動性が大きく向上します。例えば僕の今手元にあるものだとBluetoothスピーカーなど、20cmくらい四角くて重いものを下から掴んで横に降ってみてください。ふらつきが多いけど、早く揺らすことができます。反対に上から使って同じ方向に降ってみると、もさっと動くのがわかります。このように重心位置が変わるとすわりがよくなったり機動性が上がったりするのです。

僕の持ったスピーカーは横長なので辺が短い奥行き方向には簡単に振れますが、辺が長い横方向には降るのが難しいです。これはドローンでも同じで、ドローンが真Xの場合と縦長Xの場合で横方向への機動性が変わってきます。縦方向は固定で左右に高速移動することが多いレースドローンで縦長X型のドローンが多く好まれるのはこうした背景もあります。

本当はF1のように空洞実験を行い空気抵抗を分析することができればより早い効率的なドローンが作れるのですが、シンプルで安価なドローンはとりあえず創りまくって飛ばしまくってフィードバックするループがおすすめですね。

手元のドローンをよくよく見てみてください。
その形や重心位置、重さや素材などすべてトータルで考慮された上で創られていますので。逆にそういったのを無視してただ形を真似ているだけのフレームはあれ?と思ったほうがいいかもしれませんね。

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2.横田のドローンガジェットレビュー

毎月のように新しいドローンが中国を中心に世界で開発販売されています。
横田が実際に使っているものを中心にレビュー・解説していきます。

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