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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 創刊号/FPVドローンの始まり/デジタルHD伝送システムDJIFPV/自作ドローンでできること/ドローンの免許/FPV初心者の練習方法など

毎週水曜日にメルマガ発行することになりました!ドローンのコアな話のみではなく撮影やTV番組の裏側などのビジネスだったり、いくつか対談コンテンツもすでに動いています。あまり出し惜しみなくやっていきますのでぜひ登録ください。まぐまぐ(メール形式)も登録してるのですが審査がおりないのでNoteのみでスタートします。次回は来週水曜日20日に配信します。

▼創刊号
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                         2020/5/13
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 創刊号

毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:ドローンのつくり方講座
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『新しい映像表現 FPVドローンのはじまり』

最近まで桜ドローンプロジェクトと題して日本全国を周りドローンを使って撮影しました。コロナの影響により中断となったものの、撮影した箇所は41都道府県50箇所以上となりました。ここまで多くの人のサポートがあって実現できましたが、ここで使ったのは通常の安定して撮影することができる空撮機だけでなく、FPVドローンという自分でパーツから自作するドローンを利用して撮影を行いました。

このFPVドローンは、ドローンについたカメラの映像をヘッドマウントディスプレイに映し出された映像をもとに操縦することを指します。実は去年より映像業界やメディア系の方々とお付き合いすることが多くなり、「FPVドローンを始めたい」という声も大きくなってきました。

こちらの「FPV」、盛り上がった元をたどるとこの始まりは2014年ごろにさかのぼります。フランスのローカルのラジコンで遊ぶ方たちが、Youtubeにある動画をアップしたのがひとつのきっかけです。林の中を疾走するその映像はまさにスターウォーズ!この疾走感に魅了されて世界中のひとが興味をもち、2015年には世界各地でドローンにカメラを搭載してFPV飛行する人がふえていき、2016年にはいきなり賞金総額1億円のドバイで行われたドローンレースが開催されたのです。

○FPV Racing drone racing star wars style Pod racing are back!
https://www.youtube.com/watch?v=ZwL0t5kPf6E

仕組みは至って簡単で、ドローンやラジコンに「CCDカメラ」と「映像伝送装置」を搭載してその映像を受信して飛行します。この2つの機器のユニットさえ搭載できればドローンだろうが猫だろうが鳶だろうがミニ四駆でもなんでもいいんです。

この視点でドローンを操縦することで、座ったままで森の中を駆け巡り、海の上を飛行し、山々を登ることができるのです。それがリアルタイムに…。ここにGoProなどのアクションカメラを搭載してHDの映像を撮るのが現在では一般的な方法ですが、映像だけではなく、この『視野拡張』というのがFPVの最大の特徴でありめちゃめちゃおもしろいところなのです。

メルマガではFPVの始め方やドローンの自作方法も連載していくのでぜひこの機会に始めてみてください。


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2.横田のガジェットレビュー

毎月のように新しいドローンが中国を中心に世界で開発販売されています。
横田が実際に使っているものを中心にレビュー・解説していきます。

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『デジタルHD映像をリアルタイム伝送可能なDJI FPV』

今回はすでにFPV始めている方向けです。
すでにFPVをしている方には、デジタルでリアルタイムに映像を見ることがどれほど難しいことか、そしてありがたいことかわかると思います。通常アナログの映像伝送をすることが多いため、ノイズ混じりの映像を見ながら飛行するためドローンが遠く離れたり障害物に遮蔽気味になると映像が見えなくなってしまうというデメリットがあります。

昔のアナログTVを知っている人は、TVの砂嵐状態と同じといえばわかりやすいかもしれません。アナログの時代は台風の日はTVの映像が悪いとかアンテナの位置によりノイズが多くなるといったことがありましたが、まさに同じです。デジタルにすることで映像データを圧縮して暗号化を行い品質を保ったまま伝送することができます。きれいなデータで映像を見るほうが操縦するのに良いに決まっていますよね。

実際にDJI FPVを使って数ヶ月がたちましたが、本当にいいです。
アナログに戻りたくないです。とはいえ、いくつか改善点もあるのでここではそこらへんをレビューしておきます。

まず大きくあるのが「電波ロスト時の映像停止」問題です。
電波なので到達距離に限度があります。DJI FPVだと見通し1kmは届くのですがアンテナの向きや環境によっては100mで限界が来る場合もあります。それ自体は良いのですが、電波が届きにくくなると遅延が発生しだしたり、最終的には見えている映像がストップします!ストップする=飛んでいる映像が見えずドローンがクラッシュします。

私も実際にテスト時や運用時にこれが発生してドローンが泥まみれになったことが数回…。アナログの場合は、だんだんと映像が荒くなるので直感的に理解できるのですが、デジタルの場合はこの緩急が激しいので電波状況のチェックはより慎重にやる必要がでてきます。

とはいえ、それを鑑みてもやはりデジタルをチョイスするのは変わりませんね。レースとなると遅延を感じるのでまだまだガチレースには向かないですが今後どんどん普及していくのは間違いないでしょうね。

そして今ドローン以外にも話しがでているのがこれをイベントやライブ配信で利用するという文脈です。

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