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本当のおすすめのFPVドローンとは?/英語学習アプリ「Polyglots」/エステー 脱臭炭 CMをマイクロドローンで撮影?/ノーコンでドローンが天井に張り付き

3年ほど前から、夏休みの子供向けのドローン体験だったり、TSUTAYAやCA Tech Kidsなどで特別講座としてプログラミングドローンレースやドローンの制作講座をやっていました。来週は久しぶりに子供向けの授業?というかレッスンとして、以下のような企画に参加します。

7月5日 第3回 親子でオンライン体験 in 七夕
http://onlinefes.jp/lp/20200705/

昔は来てくれる人が楽しかったらいいな、とか、ビジネスとして収益になればなぁ、とか考えながらやっていたのですが、今回は「次」を見据えてやりたいと。というのも、この中から「未来のトップレーサー」を生み出しに行きたいと本気で考えていて小学生という多感な時期にもしも1人でもぶっ刺さる人がいるならば嬉しいと思っています。こういうのに親子で参加するくらいなので感度も良好ですし。手に職を持つという点では意外とつぶしも聞いていいと思うんですけどねドローンレーサー。

そして、加えてU25のドローンレーサー・撮影者見習いを近々募集しようと思います。徹底的にドローンの製作・飛行・修理・知識・撮影のノウハウを1年かけて叩き込んで行くプログラムです。興味あるかたは応募してくださいね。

それでは今週のメルマガです。


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                         2020/7/1
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横田 淳『週刊ドローンリアルビュー』 Vol.8


毎週水曜日発行
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今週の目次─────────────────────────────

1.今週のトピック
2.横田のドローンガジェットレビュー
3.世界のおすすめ動画解説
4.連載:ドローンのつくり方講座
5.Q&A(何でも質問回答)

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1.今週のトピック

日本中・世界中でドローンを持ってコンテンツ企画、イベント運営、撮影している著者が毎週違ったトピックで旬な話題を提供します。

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『本当のおすすめFPVドローンとは?』

Googleで「FPVドローン おすすめ」と検索するとものすごい量の的を得ていない記事が出てきます。FPV空撮向けと書いてあるのにParrot社のMamboとかHolyStoneのHS200とかが紹介されていたりします。ドローンレースでも利用できるという表記も!?(もちろんできないです)

アフィリエイト狙いなのである意味しょうがないのですが、選ばれているドローンは価格もお手頃で機能もそれっぽいというのが初心者にはとても良い購買理由になってしまうのです。こういうのは絶えず「2020年最新版!」とか名打って更新され続けることでしょう。

「売れやすい」ので乗せられて買ってしまった人が最近身近にいて先に相談してくれれば…と思うものの結論から言うと「FPVドローン自体が複雑で難しい」ので「売れにくい」性質を持っています。国内・海外問わず情報が少ないのはこうした点が理由の一つでもあります。説明するのめちゃめちゃしんどいし。

ここでは、改めてFPVドローンのおすすめなどを無料記事範囲として紹介しておこうと思います。

■そもそもFPV(First Person View)ドローン空撮とは?
FPVはドローンについたカメラの映像をリアルタイムに受信してそれを見ながら操縦します。FPV自体は何もレース機などに限りません。しかし、FPVドローンといった時に重要なのが「リアルタイム性」です。先に述べたHS200やMamboなどおもちゃとして優れているとは思いますが、FPV操縦ができるリアルタイム性があるかと言われれば「ない」です。

FPVでリアルタイム性を担保するためには操縦と映像送受信で周波数を分けて使うのが最も良策です。周波数を分ける簡単なFPV操縦のイメージ図がこちら。

スクリーンショット 2020-07-01 23.33.17

2.4G帯はお家のWi-Fiや電子レンジなど様々な電化製品で利用されているので見たことがあると思います。Mamboなどはこの2.4G帯を利用してコントロールや映像受信を行っています。1つの周波数帯にまとめているので簡易的(操作的にも・法的にも・製造的にも)にできるのが特徴ですが、簡易的にできるがゆえに十分な帯域の確保や効率的な映像送受信が行えず「映像受信の遅延」が発生するのです。そして映像が遅延するとまともにFPVができません。

5.8G帯を利用することで2.4Gよりも動画データなど大きな容量を伝送でき、かつコントロール系統とわけることで映像に特化して送受信することで、遅延なくリアルタイムにFPV操縦することができるのです。ちなみに空撮機として有名なPhantom 4 Proなども海外仕様では、2.4Gと5.8Gの両方の帯域を使って操作することが可能です。(国内では電波法上色々大変なので2.4G仕様にして販売している)

■リアルタイム性を担保したFPVドローンのおすすめとは?
空撮機のドローンや、レース用の自作ドローン、おもちゃのトイドローンなどがありますが、この内FPV撮影に利用することができるのは、完成した空撮機と自作する必要のあるドローンです。

ここからは他サイト同様にランキング形式でいきましょう。
2020年最新版!空撮に使えるFPVドローンのおすすめBEST5

【第5位】DJI Mavic 2 Pro (遅延130ms=0.13秒):18万円
https://amzn.to/2CUbH8E

ドローンの世界的シェアをもつDJI社の折りたたみ可能でコンパクト、1インチセンサーのハッセルブラッド製のカメラを搭載したプロスペックドローンとしておすすめなのがMavic 2 Pro。「Ocusynk 2.0」という映像伝送システムを利用しており、なんと遅延が「0.13秒!!!Phantom4+V2.0と同等なはずですが公式値はMavic 2 Proのほうが小さいです。これはほぼリアルタイムといっていいくらいの遅延です。

しかし。

上述のように海外仕様だと5.8G帯を使用できるので0.13秒ですが、無線免許なしには2.4Gしか使えない日本国内では、もっと大きな遅延となっているはずです。実際に利用していますが、遅延をしっかり感じます。仮に5.8Gを使えたとしても130msはやや遅延を感じるはずです。とはいえ、近距離であれば大きなズレなく操縦できるので、FPV飛行できて高画質なドローンということであればやはりおすすめです。


【第4位】しろまいpaprikaコンボ 6Kバージョン(遅延50ms=0.05秒):6万円
http://goldstonejapan.cart.fc2.com/ca239/3974/

こちらは、買ってすぐに飛ばせるはずのわずか30gのFPVマイクロドローン!アナログの無線機器を使っていることもあり、遅延は50ms=0.05秒!アナログならほぼこんな感じのレイテンシですがカメラやVTXの品質が下がるので少し遅延がありますが初心者で遅延を感じる人はいないでしょう。

コントローラーもゴーグルも設定済+日本語説明書もついているので初めての方でもつまづくことなく飛行することができます。充電器もついているし、全部入って6万円!30gなので航空法も関係ないし、お家で気軽に飛ばすことができるので、まずはこれを買うのがおすすめ!

ただし。

こちらHD画質では撮影できないのです。SD画質というHDより小さい解像度でかつ映像品質が悪いです。でも面白い映像が撮れます。猫と追いかけっこしたり、木の間をすり抜けたり、家中を飛び回ったり。さらにアマチュア無線や陸上無線の免許が必要なんです…。おすすめしておいて心苦しいところもあるのですが、まずはやってみるべしドローンです!無線の説明も書いてあるのでまずは買って飛ばしてみたら!?


【第3位】DJI FPV Beetle HOM 2.5"(遅延28ms〜40ms=0.028秒):3万円
https://bit.ly/2ZsMAl4

DJI FPVというデジタルHDの低遅延映像送受信システムを利用したカメラキットを搭載したドローンです。HDなのでアナログよりも高画質できれいです。映像の遅延は公式では28msと圧倒的ですが、実際はアナログに比べて遅延を感じます。とはいえFPV撮影するのには申し分ないレイテンシーであり、非常におすすめです。同商品は199gなので、ギリギリ航空法の規制対象外であり、ハードルを一つさげて飛行することが可能です。

しかし。

このドローンは機体のみであり、追加で専用のゴーグルとコントローラー(https://bit.ly/3idE5Ti )が必要となります。そしてこのゴーグルとコントローラーを利用して映像送受信するためには各種設定に加え、無線免許などが必要となります。。決して一筋縄にいきません。それでも頑張ってやるだけの価値はあります。ほんとです。


【第2位】DJI FPV 5インチ機完成機(遅延28ms〜40ms=0.028秒):5万円
https://bit.ly/3dEAA4U

第三位の199gドローンとサイズのみが違う機体です。5インチのプロペラで飛行するドローンであるため、GoProなどを搭載してアクションカムなどの高画質なカメラで撮影することが可能になります。またアクションカムを搭載せずとも大型のドローンになるため時速100kmのスピードを楽しみ映像に記録することができます。

FPVドローンの醍醐味はこの高速スピードであり、まさに「スターウォーズの世界!」です。ここに世界中の人が魅了されている理由があります。


【第1位】完全カスタマイズアナログVer5インチ(遅延20ms〜40ms):5万円〜
(URLなし)

きました、完全カスタマイズ!!!ドローンを完全自作します。
初心者には無理すぎるのがこちら。アフィリエイトサイトがトイドローンをゴリ押しする気持ちがとてもわかります。これ、めちゃめちゃハードルが高いです。

まず自作ドローンはモーターやESC、フライトコントローラーなどをすべて取り寄せ、自分で組み立て、はんだ付けして完成させます。その後コントローラーと接続し(接続パターンが複数ある)調整を行い、ドローンの制御設定をパソコンにUSBでつないで設定します。そして、ドローンの電波とゴーグルのそれぞれのチャンネルを設定してようやく飛ぶ準備です。私でもゼロからであれば調達購入から実際に飛ばすまで1週間は最低でもかかりますが、初心者ですと3ヶ月はざらにかかると思います。本当に難しいです。簡単に始めようという人は絶対にチョイスしないほうがよいです。

でも。

順位は嘘ではないのです。これで捉えることができる世界観は本当に素晴らしい。アナログの5.8g帯を利用するため、人間が感じる遅延は一切なく、まさに鳥の視点で縦横無尽に空を飛び回ることができます。アナログでFPVしているとき、僕は脳から何か色んな汁が出ているのを実感します。飛行し終わった後の達成感や超越感は本当に独特です。騙されたと思ってやり始めてみるのも面白いですよ。

○フルカスタマイズ機で撮ったマレーシアのモスクの映像。
https://youtu.be/D-uK3GAJer4

自分で紹介しておいて、そりゃFPVドローンが流行らないな、と思います。
今後、これらが気軽にできるよう情報を整理することはもちろん、新しくドローンを作っていきたいとも考えています。この過渡期であるFPVドローンを始めたいという人はぜひお声がけください。

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