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遺言書が必要な場合:子どもがいないご夫婦の場合


1.はじめに


いつも、横須賀市民相続相続センターのブログをご覧いただきありがとうございます。本日は、子どもがいないご夫婦の場合は遺言書が必要性についてお話したいと思います。
 

2.子どもがいな場合は、妻や夫の兄弟姉妹に相続権が発生


配偶者が亡くなった場合、法律では妻と夫の兄弟姉妹が相続人になるからです。遺言書がなければ、妻は夫の遺産を兄弟姉妹と分け合う必要があります。
【相続の割合】
法律では、配偶者が遺産の4分の3を、配偶者の兄弟姉妹が4分の1を受け取れることになっています。これは、ご夫婦で築いた財産を全て配偶者が相続できないことを意味します。そのため、ご夫婦で描いたマネープランにも大きく影響を与える可能性があります。

3.遺言書により、配偶者にすべての財産を

遺言書によって、配偶者が全ての遺産を相続することを指定すれば、兄弟姉妹には遺留分がなくなり、配偶者が遺産を全て受け取ることが可能になります。これは、兄弟姉妹も納得する理由となりますし、甥や姪との良好な関係を保ちたい場合にも、遺言書は感情のトラブルを避ける助けとなります。
以上のように、遺言書は夫婦の意志を明確にし、将来のトラブルを防ぐために非常に重要です。遺言書を作成することで、残された配偶者が安心して遺産を管理できるようになります。
このように、遺言書はとても重要な役割を果たすわけですが、万が一にも遺言書の無効は避けなければなりません。このような場合は、無効になる可能性がほぼない公正証書遺言を行うことをお勧めします。
【公正証書遺言のメリット】
①信頼性が高い: 公正証書遺言は公証人が作成するため、形式上の不備で無効になるリスクが非常に低く、法的な効力が強いです。
②紛失や偽造のリスクがない: 公証役場に保管されるため、遺言書の紛失や偽造を防ぐことができます。
③検認が不要: 相続手続きの際に家庭裁判所での検認が不要になるため、手続きが迅速に進みます。
④自筆でなくても良い: 書く能力が低下している場合でも、公証人が代筆してくれるため、安心して遺言を残すことができます。
⑤遺言の内容が明確になる: 公証人が作成するため、遺言の内容が明確であり、後のトラブルを防ぐことができます。

以上のメリットにより、公正証書遺言は、特に子どもがいない夫婦にとって、遺産の管理と相続の意志をしっかりと伝えるための最善の方法と言えるでしょう。

4.まとめ

遺言書を作成することで、配偶者が安心して遺産を管理し、将来のトラブルを防ぐことが可能になります。また、公正証書遺言は、遺言者の意志が正確に反映され、相続人間の紛争を未然に防ぐ効果が期待できます。これらの理由から、遺言書の作成特に、公正証書遺言の作成をお勧めします。

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