ギガントアーム・スズカゼ 第二話
くるくると。
手裏剣のように回転した後、ミスカは着地。氷樹をなぎ倒して墜落したグラウカを一瞥すると、足早に一郎へと歩み寄る。
「今の内だ、逃げるぞ」
「エッこの流れで!? 今の凄いキックで倒したんじゃないの!?」
「そんな出力は出せない。今はな」
「やろうと思えば出せるんだ」
「まあな。そしてヒトで例えるなら、あんなのは頭をぶつけてバランスを崩して派手に転んだ程度だ」
「それはそれで結構致命傷になりそうな気もするけど」
「生命体ならそうかもしれんがな。生憎とアレはそうじ