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羨む

子供の頃けん玉上手い奴が羨ましかった。
子供の頃将棋強い奴が羨ましかった。

そうやって誰かを羨んできた。
でもその時に「羨む」という
言葉を知っている筈も無く
ただ「いいな」と思っていた。

ここ最近自分より知っている人が羨ましくなった。
ここ最近自分より何かに長けている人が羨ましくなった。

そうやって誰かを羨んでいた。
でも今では「羨む」事は知っていて
何故羨ましいのかもわかった。

それは自分には無い部分で
自分には出来ない部分だから。

でももしかしたら自分も誰かに
羨ましがられて居るのかも知れない。
そう思うと誰かを誰かが羨んでいる、
ないものねだりという事になる。

でも、昔から自分はこうなりたいは
強くあるけど
この人みたいになりたいという感覚があまり無かった
これは別に羨ましくない訳ではなくて

誰かになってしまっては
自分である必要がないと思ったからだ。


そうなると羨む自分は一体誰になっていくのか


そう考えると少し怖くなった。



今頃あいつみたいに、けん玉が上手だったなら。

どういう自分になっていたのか。


それではまた。

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