自分を知るためにWAISを受けてみた
先日、WAIS(ウェイス)を受けてきました。
WAIS(ウェイス)とは、正しくは「WAIS™-IV知能検査(略称 WAIS-IV(ウェイス・フォー))」という知能検査で、総合的な知能指数(IQ、FSIQ)と4つの指標(「言語理解」「知覚推理」「ワーキングメモリー」「処理速度」)から知能を測定するものです。
なぜ受けたかというと、昔から物事を理解するのに人一倍時間がかかったり要領が悪かったりして、自分の脳に原因があるのでは・・と結構真剣に悩んでいたからです。
学生の頃は新しいことを覚えるが難しく、数学でマイナスの概念が出てきただけしんどかったし、仕事でもプライベートでもみんなの話について行くことができないことが多く、そんな時は泣きたい気持ちでいっぱいでした。
これは私の脳に何か原因があるのでは。。
学生の頃からこっそり握りしめていた問題を、もう中年
だし、この際ちゃんと向き合ってみようと思い立ったわけです。
受けた場所は某大学の臨床心理センター。
私はもともとお世話になっている臨床心理センターがあるのでそちらで受けました。
検査にかかる所要時間は2時間程度、料金は4,000円程度で、結果を聞く際も4,000円程度かかります。また、私の場合は結果が出るまでに1ヶ月くらいかかりました。
クリニックなどでは10,000円以上することがあり、大学の臨床心理センターは比較的良心的な価格でおすすめです。
さて、結果です。
一番特徴的だったのは、「処理速度」(目で見た情報を素早く正確に処理する力)が突出しており、パーセンタイル値(全体を100として小さい方から数えて何番目になるか)が99。他は大体80あたりで、「ワーキングメモリ」(耳で聞いた情報を一時的に覚えておき、その情報を操作する力)だけ他より低く、60程度でした。この各値の差が大きいと発達障がいに該当するらしいのですが、私は該当しないとのことでした。また、IQも平均を超えていて、比較的社会に順応しやすいと言われている層に属していました。
今回明らかに受けて良かったと思うのは、客観的な数値を知ることができたおかげで、無意味に自分を責めなくなったことです。
その後も日常的に、これはやはり私の特性が・・?と不安になる時があるのですが、その度にいやまて、数値的には問題なかったじゃないかと冷静になることができています。
それよりも、なんとなく自覚していた自分の視覚優位なところが数値として出ていたので、今後も目は大事にしようと思えたり、「ワーキングメモリ」が相対的に低かったことも、聴覚からの情報をつかむのが苦手だと数値として出て安心しました。
特に、私の大きな特徴の一つ「処理速度」が異常に高かったことは自分が長く向き合ってきたことに大きく関わっていて、なるほどという思いです。
例えば「処理速度」が異常に高いことは、メリットとしては単純作業が得意、校正が得意、検索が早いなど。処理速度に思考が追いつかないことから、デメリットとしては適切な言語化が苦手、オノマトペが多いなどがあるようです。
擬態語が多いことや身振り手振りが多いことは子供っぽい印象を与えるため、私は、普段から語彙力を高めようと意識していたり、なるべく落ち着いて話をしようと心がけています。
また、学生時代は人と話しているときにすぐリアクションをしてしまい、話し出しても思考が追いつかず結局何がいいたいのか着地点を見失うことが多かったのですが、大人になるにつれ人の話はなるべく最後まで聞くようにしたり、普段から自分の考えを意識して持つようにすることで、思考の遅さをカバーしているように感じます。
私は昔から自分の思考が浅いと恥じていましたが、このメリットデメリットを知って、処理速度に比べて相対的に思考が遅いだけだとわかりほっとしました。
今回WAISを受けてみて、自分の得意なことや苦手なことを客観的に知ることができるため、自己理解につながることが分かりました。そして人によって様々な能力の組み合わせがあり、得意なことや苦手なことが違うのだから、補い、助け合えればいいな、とも思いました。WAISがもっと気軽に受けられたり、広く認知されるといいなぁ。
何か参考になると幸いです。
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