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最大の悲劇は、善人の沈黙である
オリンピックが開催されても、されなくても、現状の備忘録として。
シンガポールメディア「CNA」は、大会中の新型コロナウイルス感染対策やルールがまとめられた〝プレーブック〟における選手村での感染対策に注目。「五輪の選手村では、選手間の交流も大幅に制限される。規則では、ハグ、ハイタッチ、セックスは禁止されているが、主催者は依然として15万個のコンドームを配布する予定で混乱を招く」と指摘。
組織委の選手村担当者は、酒類に関し「組織委自らがお酒を提供することもなければ、村内での販売もない。ただし持ち込みは可。祝勝会などの要望があればケータリングとして届けることもできる。理由としては、選手村はもともとが異なった国の選手同士の交流の場なので」
一部では「濃厚接触を助長する」との声もあるが、組織委は「選手村で使うというものではなく、母国に持ち帰っていただき啓発にご協力いただくという趣旨・目的のもの」と説明。
さらに、その配るコンドームのデザインが浮世絵なのだという…。
代々木公園で木を切り倒し、おカネをかけて五輪のパブリックビューイング準備が着々と進んでいる。正気か?一方で人を集めるなといいながら、わざわざ人集めの準備をするとは。都内6箇所計45億円の予算はコロナ対策にふり向けるべきだろう。
— 上野千鶴子 (@ueno_wan) May 29, 2021
少し前に話題になったパブリックビューイング問題も矛盾が甚だしい。
コロナ感染防止策をまとめた「プレーブック(規則集)」は「リスクや影響が完全に排除されるとは限らないため、自己責任の参加に同意するものとする」と明記。
「史上最も準備整った大会。安心して参加して」と呼びかけつつも「選手には健康被害の同意書にサインをさせ、自己責任論」を展開する。
謎のダブルスタンダードが止まらない。
尾身会長とEXIT りんたろー。さんの対談(対話)は興味深かった。内容自体とても素晴らしかったと思うが、私が最も興味深かったことは、やはり日本の舵取りをしている人(その周りにいる人を含め)は、日本の現状をほぼ把握していないのだということに尽きる。意識をしていないと、自分の周りには自分と価値観を同じくする人しかいない、のは世の常だ。政治から受ける利益がほとんどなく、むしろ不利益のみを負わせられている層(主に若者層)の政治的無関心を、オリンピック開催でかなり助長してしまうのではないだろうか。
内田樹さんの一連のTweet。
僕は「中止」を求める立場ですが、このままだと東京五輪は中止されないかもしれません。歴史的惨事としての東京五輪が終わった後に「私は開催に個人的に反対だったのだが、とても『中止』を言い出せる空気ではなかった」と責任者たちが口々に言い訳するありさまが目に浮かびます。
— 内田樹 (@levinassien) May 16, 2021
その点でも大日本帝国戦争指導部とよく似ています。客観的に判断したら戦争に勝てるはずはないことはわかっていたが、ここで「講和」を言い出せば「敗北主義者、非国民」と非難されることがわかっていたので誰も言い出せなかった。責任者たちに東京裁判の記録をそのまま読み聞かせてあげたいです。
— 内田樹 (@levinassien) May 16, 2021
五輪中止以外に合理的選択はありません。中止は「コロナに打ち勝った証」ではなく「対コロナの負け幅を抑えたことの証」でしかありませんが、ここでいう「負け幅」というのは死者数のことです。国威や経済効果の話をしているわけじゃない。
— 内田樹 (@levinassien) May 16, 2021
1942年のミッドウェイ海戦の敗北時点で負けを認めて講和していれば、310万人の死者のほとんどは死なずに済みました。南方での餓死戦病死も東京大阪大空襲も原爆投下もなかった。北方領土も残り、沖縄の米軍駐留もなかった。「負けを認める」ことを拒んだせいでどれだけのものを失ったか。
— 内田樹 (@levinassien) May 16, 2021
日本人は「戦況もはや好転せず」の分岐点を見切って、被害を最少化したことの成功体験を過去に持っていません。だから「負け幅を抑え込んだ」功績を評価する文化がない。それよりは「すべてがうまくゆけば皇軍大勝利」というタイプの超楽観的なシナリオに飛びつく。そのせいで帝国は瓦解したのに。
— 内田樹 (@levinassien) May 16, 2021
オリンピックをめぐる現状に「なぜ、日本の組織は失敗するのか」という日本軍の失敗を分析した名著『失敗の本質』を重ねている人も多いと思う。
能町さんのつぶやきに、今から気持ちが重い。
「オリンピック成功」って言葉、閉会式さえすれば「成功」ってことになるだろうから、誰か死のうが「成功」なので、成功は約束されてる、大丈夫。中学のとき学校側が判で押したように「文化祭を成功させよう」って言ってたので「どうしたら失敗になるんですか?」と聞いて変な空気になったのを思い出す
— 春の文筆業🏳️🌈 (@nmcmnc) May 29, 2021
今季は個人的にドラマ当たりクールだと思うが、この作品をこのタイミングで世に放ったという意味で、『大豆田とわ子と元三人の夫』を抑えて、こちらの作品に私の心の中でトロフィーを授与したい。
『今ここにある危機とぼくの好感度について』の脚本家の渡辺あやさんの言葉。
「#今ここにある危機とぼくの好感度について 」本日最終回を迎えました。
— 映画「逆光」公式 クラウドファンディング実施中‼︎ (@gyakkofilm) May 29, 2021
いつからか「意味」のコスパの悪さに、私たちは気づいてしまいました。
それでもそれを愛する者として、やはり言葉には意味というハートと共にあってほしいし、そうある時の美しさや豊かさを、これからも描いてゆきたいと思っています。
— 映画「逆光」公式 クラウドファンディング実施中‼︎ (@gyakkofilm) May 29, 2021
とはいえ私のような野良猫とちがい、公共放送局という大きな組織の中で、これほど意味だらけの表現をするというのは、さぞかし大変なお仕事だったと思います。
— 映画「逆光」公式 クラウドファンディング実施中‼︎ (@gyakkofilm) May 29, 2021
勝田夏子Pに深い敬意を、またコロナという危機の中でも一切の妥協を感じさせないドラマに仕上げてくださった柴田Dと堀切園D、そして松坂桃李さんはじめすべてのキャストとスタッフの皆様、ご覧くださった皆様に、心からの感謝を申し上げます。
— 映画「逆光」公式 クラウドファンディング実施中‼︎ (@gyakkofilm) May 29, 2021
ありがとうございました。
(渡辺あや)#映画逆光 pic.twitter.com/cFRiPKthHh
作品の中で使われたキング牧師の名言。
「最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である。問題に沈黙するようになったとき、我々の命は終わりに向かい始める」
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【追記.2021.06.01】
【速報】五輪 代々木公園のライブサイト会場「中止」で最終調整https://t.co/eCNlsUPFdI
— 日テレNEWS (@news24ntv) June 1, 2021
東京都は、東京オリンピック期間中、競技中継などが見られるように代々木公園に作る予定だったライブサイト会場を中止する方向で最終調整していることが分かりました。 pic.twitter.com/yna4PCJT9x
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