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最大の悲劇は、善人の沈黙である

オリンピックが開催されても、されなくても、現状の備忘録として。

シンガポールメディア「CNA」は、大会中の新型コロナウイルス感染対策やルールがまとめられた〝プレーブック〟における選手村での感染対策に注目。「五輪の選手村では、選手間の交流も大幅に制限される。規則では、ハグ、ハイタッチ、セックスは禁止されているが、主催者は依然として15万個のコンドームを配布する予定で混乱を招く」と指摘。
組織委の選手村担当者は、酒類に関し「組織委自らがお酒を提供することもなければ、村内での販売もない。ただし持ち込みは可。祝勝会などの要望があればケータリングとして届けることもできる。理由としては、選手村はもともとが異なった国の選手同士の交流の場なので」
一部では「濃厚接触を助長する」との声もあるが、組織委は「選手村で使うというものではなく、母国に持ち帰っていただき啓発にご協力いただくという趣旨・目的のもの」と説明。

さらに、その配るコンドームのデザインが浮世絵なのだという…。

少し前に話題になったパブリックビューイング問題も矛盾が甚だしい。

コロナ感染防止策をまとめた「プレーブック(規則集)」は「リスクや影響が完全に排除されるとは限らないため、自己責任の参加に同意するものとする」と明記。

「史上最も準備整った大会。安心して参加して」と呼びかけつつも「選手には健康被害の同意書にサインをさせ、自己責任論」を展開する。

謎のダブルスタンダードが止まらない。

尾身会長とEXIT りんたろー。さんの対談(対話)は興味深かった。内容自体とても素晴らしかったと思うが、私が最も興味深かったことは、やはり日本の舵取りをしている人(その周りにいる人を含め)は、日本の現状をほぼ把握していないのだということに尽きる。意識をしていないと、自分の周りには自分と価値観を同じくする人しかいない、のは世の常だ。政治から受ける利益がほとんどなく、むしろ不利益のみを負わせられている層(主に若者層)の政治的無関心を、オリンピック開催でかなり助長してしまうのではないだろうか。

内田樹さんの一連のTweet。

オリンピックをめぐる現状に「なぜ、日本の組織は失敗するのか」という日本軍の失敗を分析した名著『失敗の本質』を重ねている人も多いと思う。

能町さんのつぶやきに、今から気持ちが重い。

今季は個人的にドラマ当たりクールだと思うが、この作品をこのタイミングで世に放ったという意味で、『大豆田とわ子と元三人の夫』を抑えて、こちらの作品に私の心の中でトロフィーを授与したい。

『今ここにある危機とぼくの好感度について』の脚本家の渡辺あやさんの言葉。

作品の中で使われたキング牧師の名言。

「最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である。問題に沈黙するようになったとき、我々の命は終わりに向かい始める」

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追記.2021.06.01】






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