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ゴールデンウィーク2020、flash back to me!

今年のゴールデンウィークが今日で終わる。といっても、例年のような悲しみはない。明日からも家で過ごす、今日と変わらぬ日々が淡々と続く。

ライブや映画の予定という人参を自分にぶらさげて、日々のことを乗り越えてきたようなところがある。この終わりの見えないマラソンでは、そのご褒美を自分にぶらさげることができない。のっぺりとした日々の中に、どうにか起伏をつけようともしたが、山なし、オチなし、意味なし。まさに“やおい“な生活を送ったままゴールデンウィークは終わっていく

そんな中、昨夜は私の中で楽しみにしていた2つのストリーミングがあった。

フジロックのNight Tempo

ひとつは、このnoteにさんざん書いているNight Tempo。

私が彼のステージを初めて観た、昨年のフジロックのステージを流すという。

昨年のフジロックは前半2日間が台風の余波で大雨となった。

その最終日のホワイトステージ、ヘッドライナー。疲れが極まっていたせいなのか、大好きなジェイムス・ブレイク(初来日の時は急遽名古屋遠征をしたほどだった)の抑制の効いたクールな音に身を委ねることができず、一か八かの賭けで別のステージ、レッドマーキーに移動。徒歩20分くらいかかるので、それが不発だったとしても引き返すことはできない。

そこで、聞こえてきたWink。杏里。山下達郎……さっきまでのグッタリした自分が嘘のように私の体力は戻り、気がつけば飛び跳ねていた。そして、私はその夜、彼を応援(追っかけ?)することに決めたのだった。

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すべてのステージを観ることができないのがフェス。もし、今議論が進むオンラインフェスなるものがこれからの主流になるのなら、これまでの私の「フェスでのMYタイムテーブル作り」という労力は解消される可能性が高い。だけど、その葛藤が削がれることへ寂しさは拭えない。

不便にも便利にも文句をつける自分に苦笑い。

DOMMUNEで電気グルーヴ

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そして、昨夜は、配信のビッグイベントがもうひとつ。

ライブストリーミングスタジオDOMMUNEにて、電気グルーブの曲、そして石野卓球のプレイが10時間ぶっ通しで楽しめるという!!!  テレビ画面の前で、休みを入れつつも、かなりの長時間、飛び跳ね、踊った。このゴールデンウィーク中、いちばん息と心拍数があがったと思う。

どうにもつらかった新入社員時代、深夜に私の悩みを聞き続けてくれた先輩。車の運転が好きな先輩はよく電気グルーヴの曲をかけ、首都高をぶっ飛ばしてくれたっけ。そして、ことあるごとに、電気グルーヴや石野卓球、(途中で脱退した)まりんくんのライブに一緒にいったな〜。

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途中、画面には、「もし、2020年にWIRE(石野卓球主宰。1999〜2013年の毎夏行われた屋内音楽イベント。場所は横浜アリーナやさいたまスーパーアリーナなど)が開催されていたら?」と仮定したヴィジュアルが流された。もちろん、その先輩と何回も足を運んだWIRE。

胸が熱くならないはずがない。いろんなことがflash back to me!!!!(ストリーミング配信に早く電気の楽曲を復活させて欲しい)

配信終了予定の01:00を30分くらいすぎた頃、私はリビングで寝落ちした。

と、どっぷりノスタルジーに浸った昨晩、いろいろなことがフラッシュバックしてしまった。

というわけで、“あの頃“が今懐かしい思い出となるように、この不思議なゴールデンウィークを“あの頃”として思い出す日がきっとくる。その頃、記憶が補完できるよう、ゴールデンウィーク中に気になったトピックを羅列。

アパレル業界の悲鳴

若い頃、かなりお世話になっていたJ.CREWが経営破綻。かなり切ない気持ちでいっぱい。このようなニュースがしばらく続いてしまいそう。

ちなみに、マーク・ジェイコブスが任天堂ゲーム「あつまれ、どうぶつの森」に参入。リアルな世界で売れないなら、ヴァーチャルの世界で。感慨深い。

さらに、マーク・ジェイコブス」は、

自宅勤務に切り替えた従業員たちが、私服を自撮りしたものをインスタグラムのオフィシャルアカウントから投稿している。

企業は、これまでのようにインフルエンサーにお金を払って商品やサービスを宣伝してもらう方法に関心を示さなくなっているとの指摘も。


アフターコロナの環境問題

経済、生産活動がストップしたインドからヒマラヤが見えたニュースが話題になったが、ネパールでも。マイケル・ムーアの最新作は再生可能エネルギーの嘘を暴いているという。コロナ終息後は、これまでの環境問題の議論がより活発になるのだろうし、そうならないといけない。

環境を守ろうとする人々の行動が、結局、さらなる環境破壊を引き起こしてしまうのだ。この映画は人々の「サステナビリティ」に向かう欲望が、ある種の「不死への欲望」に近いことを示唆している。
この状況を乗り越えたら、「経済を取り戻す」という名の下に、おそらく社会はまわり始める。けれど、私たちは、(はからずしもだったとは言え)「環境に負荷をかけないで暮らす」ということを世界規模で全力で取り組んだこの期間を、それによって可視化されたポジティブな現象を忘れることはできるのだろうか?

新しい作品たち

通常なら生まれてこなかったであろう作品が次々と生まれていく。

◼️ヴァーチャルなソーシャルディスタンシング

何回もチャレンジしているのだが、まったく観ることができないウェブページを会場とする展覧会が開催されている。なんと一人ずつしかアクセスできない。私がアクセスする度に誰かが鑑賞されているわけというわけだ。

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コンセプトは「新しい孤独」で、家や部屋から自由に出ることができない社会でこそ可能になる芸術体験としている。「そこにいる」と分かっているのに、いるからこそ、近づけないもどかしさ……。

◼️ニューヨークへのラブレター

ニューヨーク公共図書館がリリースしたNYの街音。街の喧噪がこんなにも恋しくなっている自分に驚く。

◼️短編人形劇

ドラマ制作が実質不可能となったロンドンでサンダーバードの制作に携わったスタッフに新作短編人形劇シリーズが制作されているという。


コミケは“エア“も熱い

リアルなイベントとしてのコミックマーケット98は開催中止となりましたが、その「コミックマーケット98」という証を残すべく、「がんばろう同人!」プロジェクトの一環として、コミックマーケット準備会及び関連企業・団体さんが「エアコミケ」企画を実施します。


おうち遊びの天才たち

SNSを観ていると、「皆、いろんなことを考えるな〜」と感心する。

◼️回転寿司

◼️トーストアート

sasamana1204さんのトーストアートが楽しい。枯山水‼︎ 浮世絵‼︎


◼️無数の奮闘に👏

癒される。何回も観てしまった。SNSでバズッている「成功」の影には、彼のような無数の奮闘があるのだな〜。それにしても(笑)。

最後に

断捨離。そして、白泉社(『花とゆめ』)の無料配信される漫画を読み、Netflixばかり見ていたゴールデンウィーク2020は終わる。遠出しなかったゴールデンウィークは、私の記憶にない。

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今年は8月開催が予定されるフジロックはきっと中止になるだろうし、このままだと来夏も海外からアーティストが日本には来てくれない。来年のゴールデンウィークも、海外旅行だけでなく、国内移動にも引き続き制限がかかる。もちろん、五輪開催はない。政権の動きを見るだに、現時点ではそう考えるのが妥当だと考えている。


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