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スカパラの“じゃんけん関係”チームビルド

私はフェスが好きで、たくさんのフェスに足を運ぶ。そこで、いつも思うことがある。生まれ変わったら、スカパラに入りたい。※ヘッダーは、オフィシャルHPより。

たとえ、どんなにユル〜いフェスでも、彼らがいれば大団円。いつでも気分を爆上げしてくれる。そして、とにかく彼らはいつも楽しそうだ。人を楽しませる人は、自分も楽しんでいる人である。見ていて、それがよく分かるバンドだと思う。

ライジングさんロックフェスティバルの20周年の大トリがスカパラ。きっと大変なことになるとは思っていましたが、想像以上のお祭り騒ぎに。


音楽は言語を越えるというと陳腐だが、彼らのワールドツアーの映像などを見ると、それが分かるので本当に嬉しい気分になる。

現代は、「多様性、多様性!」と言われているわりに、言葉を使わず(頭を通さず)、そこにいる皆と本能的にひとつになれているという感覚を味わえる機会が著しく減少している気がする。


録画していた『バスリズム』を観る。スカパラがうまくいっている理由を、メンバーは「互いが“じゃんけんの関係”だから」と言った。誰かは誰かに強いけれど、誰かには弱い関係。互いがグー、パー、チョキの関係。

スカパラは去年30周年を迎えた。長い間、彼らを見つめてきたので紆余曲折も知っているが、本当に今は安定しているな、と思う。年齢を重ねただけが理由ではないと思っていた。じゃんけん関係で保たれる均衡は、ただぬるいわけでも、トップダウンで何かが推し進められることで保たれているわけではない。そうか、じゃんけんの関係か、と私は妙に納得してしまった。3の倍数の9人構成というところもなんだか楽器のバランス以上の意味を感じたりも。


そして、中根千枝さんの名著『タテ社会の人間関係』も思い出す。

日本人にとっての個体認識としての社会学的単位は欧米人のように個人ではなく、ほとんど毎日顔を合わせ、仕事や生活を共にする人々からなる小集団である。小集団とは、仕事の協力と場の共有という限定要因を付したものであり、日本人が個人として生き生きとし、緊張を感じない社交を楽しみ、仕事をしている状態は、いつもこの小集団の中にいるときである。

うん、来世はやっぱりこの小集団に入りたい(笑)。

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