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読書日記

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岡崎京子とオザケン。そして、あの頃と今と

岡崎京子さんの漫画『ジオラマボーイ・パノラマガール』が映画化され、2020年秋に公開されることが決定。その特報映像を観ると、小沢健二さんの『ラブリー』を歌う声が聞こえてくる。 日々目まぐるしく変化する東京の街を駆け巡りながら、ドキドキ、ジタバタする、ジオラマボーイとパノラマガールの2人の平行線の恋の行く先が描かれる。 岡崎作品の前期と後期私は岡崎作品を前期と後期に分けているところがある。それはバブル崩壊の前後と言えるかもしれないし、80年代的/90年代的と分けられるかもし

寝ても覚めても

「いかんいかん」と思いつつ、寝食を忘れてしまうくらいに、自分でも驚くくらいに働けてしまう時がある。それは嵐のように突如やってきて、アドレナリンだけを注入し続ける。 結果的に、その峠を超えたときは体重が落ちている。今がその時期だ。筋力も落ちているのだろうし、栄養状態がいき届いてないことを物語っているのだから、この年齢になると、それは全く喜ばしいことではない。だけれど、体も心も軽くなる。この感覚が嫌いではない。どうかとは思うけど。 私の場合、自分が自分ではないくらいに、「もう

これがワタシの生きる道

ゴールデンウィークに1冊の本を読んだ。 『「テレビは見ない」と言うけれど 〜エンタメコンテンツをフェミニズム・ジェンダーから読む〜』のまえがきには 視聴者、そして社会全体の価値観の変化にテレビが対応しきれていないと感じることも多い。 と書かれている。 昨日公開されたビジネスインサイダーの記事も興味深く読んだ。テレビ業界のジェンダー意識の遅れがなかなかにヴィヴィッドに炙り出されていた。 テレビがエンタメコンテンツの象徴だった時代は終わりを告げているのかもしれない。けれ