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読書日記

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#日記

岡崎京子とオザケン。そして、あの頃と今と

岡崎京子さんの漫画『ジオラマボーイ・パノラマガール』が映画化され、2020年秋に公開されることが決定。その特報映像を観ると、小沢健二さんの『ラブリー』を歌う声が聞こえてくる。 日々目まぐるしく変化する東京の街を駆け巡りながら、ドキドキ、ジタバタする、ジオラマボーイとパノラマガールの2人の平行線の恋の行く先が描かれる。 岡崎作品の前期と後期私は岡崎作品を前期と後期に分けているところがある。それはバブル崩壊の前後と言えるかもしれないし、80年代的/90年代的と分けられるかもし

「ジャムを煮る」というハードル。

気がつけば、苺の旬が終わろうとしている。苺の値段がグンと下がっている。スーパーに行く回数を減らす努力をしている。というわけで、苺をいつもより多めに買って帰ってくる。 平松洋子さんの台所をめぐるエッセイを詰め込んだ『真夜中にジャムを煮る』。果物の食べごろを見極める作業に慎重になり、一喜一憂する“あるある感”。そして、「食べ頃をすぎた果物はジャムにすればいい」という考えに行き着く。静まり返った真夜中にジャムを煮る幸福。できたてのジャムの甘い香り…… そういえば、母も「いたむ、

脳が喜ぶ小さな「喜」と「楽」を集めてみた

脳科学者の先生の取材をした。 人間の脳は、総量では幸せを実感しづらく、実は「差」が重要という話になった。その「差」は極めて小さくてもOK。昨日よりマスカラがキレイに塗れた、とか、昨日より美味しく土鍋でご飯が炊けた、とか。「脳」はいかなる小さなことであっても、その「差異」に対して、幸せを実感するのだそうだ。 以前、『嫌われる勇気』の著者・岸見先生にインタビューをした時にも、同じようなことを言われていた。 成功は“量”ですが、幸福は“質”です。質的なものは、誰も追随できませ

連載「今日のツレヅレ」をリスタート!

Webマガジン『ミモレ』で書き綴っていた「今日のツレヅレ」という連載をコチラの場で約1ヶ月ぶりにリスタートしたいと思います。 この連載は、ミドルエイジ女性のためのwebマガジン『mi-mollet(ミモレ)』の編集長時代に書いていた約1年間の連載です。年齢を重ねることが自信ではなく、自信のなさにつながってしまっている読者の方たちに、「明日の私は、もっと楽しい!」とメッセージを送り続けることが使命だと思って書き綴っていました。 たくさんの役割を生きて、ともすると毎日がビュン