見出し画像

バリ島でアーユルヴェーダ・パンチャカルマ6日目

たるみやシミはもちろん消えていなかったけど。あれれ? 肌色が我が娘2歳児と同じなことに気がついた驚いた。大人の顔に幼児の肌ツヤを、スマホで肌加工をゴリゴリにしたみたいな女が鏡に映っていた。

苛烈なクレンジングデー当日の夜は、身体中の筋肉が悲鳴を上げてほとんど寝られなかった。心身ともに疲れ切っているんだけど、きっとトイレタイムに力みすぎていたのだろう、手足がジンジン痛み眠れない。しかし明け方眠りについて起きると、痛みは消え去っていた。美しいウブドの森の中、ここにあるのは、空っぽになった一つの体。

朝起きてスープを飲んだあと、ドクターのカウンセリングがあった。相変わらず男性ドクターは菩薩のような佇まいで「昨日、どうだった?」と聞いてきた。私は想像よりもすごくて、死ぬかと思ったと言った。ドクターは小さく笑いながら、よく分かるよ、辛かったねと言った。そしておそらく二日後にはパワーも戻ってくるから、心配しないようにと言われた。

この日も野菜スープとおかゆの日。身体のクレンジングが終わって、食事に対する意識が確実に変わった気がする。スープの中にあるさついまいも甘さ、噛むとほろりと身が崩れる感触、飲み込み胃の中へ収まっていく感覚。今まで生きてきてずっと食べていたはずななのに、新鮮で楽しい。食べることって楽しい。

カウンセリング後は、ウブドに来て初めて外出した。有名なモンキーフォレストを横切り、にぎやかなタウンまで来た。

左手がモンキーフォレスト


六日間ずっとセンターの中にいたので、たくさんのバイクと車、旅人を見て圧倒される。バリでも静かな観光地ウブドの中なのに。空っぽになった体は健やかな優しい洋服を求めていて、そこで何着かコットンのヨガウェアを買った。

スピリチュアルな雑貨たちは見ているだけで楽しい

クレンジングが終わったので、開放的に成ったのか、他のゲストとよく話すようになった。特にスイス在住のフランス人のマダムと意気投合をして、2人でパンチャカルマについての感想交換や、このプログラムが終わったら食べたいものを二人でキャッキャ言いながら話す。この日彼女はとにかく私の肌色が良くなったと褒めてくれた。自分でも何となく自覚はあったけど、人から言われるとホントに解毒したんだなーと実感がさらに沸く。

ココナッツ味のお粥、甘くておやつみたい

体内デットクスのときに、心に溜まった形容できない何かも一緒に出ていったのだろう。人に対しても以前よりも先入観なく接するようになった。年齢も国籍も性別も、何もかも気にならず、自分の気持を正直に言う。人の話を心を開いて聞く。ゲストたちも同じバイブスを持っていて、彼らと過ごすのが本当に楽で幸せだった。この感覚を日常生活に戻っても、ときおり思い出して生きていきたい。

毎日お見舞いに来て寝ていく猫

夜の瞑想のとき、軽くなった私の脳にたくさんのサルがやってくるような感じがした。呼吸に集中しようとするんだけどなかなかうまくいかない。それでもマットに横になり、その乱雑さを開き直って味わうことにした。

明日から第3段階。なんとなんと連日の浣腸祭りが始まります。浣腸なんて、いつぶりか思い出せない。だけど誰に聞いてもクレンジングよりは100倍楽と言う。クレンジングが苦しすぎたので、それを乗り越えた私は痛みや辛さに対しての忍耐力が上がったと思う。あれを経験して乗り越えた今、怖いものがなくなった。そうスーパーマリオの無敵スターをゲットしたみたいだ。

この日はとても家族が恋しくなった。早く娘を抱きしめたいし、夫に私の身に起こったことを話したい。

読んでくださって本当に嬉しいです! いただいたサポートにいつも励まされています。