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銀蝿一家の成功を決定づけた嶋大輔

横浜銀蝿の弟分として先陣をきって登場したのが嶋大輔。今ではすっかり太ってしまったが、デビュー当時の大輔は甘いマスクでスタイルも良く、天性の人懐っこさであっという間にお茶の間の人気者になった。ツッパリのカリスマ横浜銀蝿の弟分なので、やはりリーゼント姿で登場はしたが、甘いマスクのためかアイドルのような人気だった。

横浜銀蝿の「ツッパリHigh School Rock'n Roll(試験編)」でT.C.R 横浜銀蝿 R.S+嶋大輔として登場した大輔はまだ素人がいきなりステージに上がらさられたような感じでスター性はまだ感じなかった。すでにステージ慣れしている銀蝿の中でまるで借りてきた猫のようで、彼大丈夫なんかな?と不安を覚えた。けれど、この時絶頂期の横浜銀蝿と一緒に歌うという経験が生きたのか翌年ソロとして正式にデビューしてからは初々しさはあるものの堂々とテレビやステージで歌っていた。

大輔のことは好きだったが、残念ながら彼の歌にガツンと引き込まれたことはない。
おそらくあの甘い声がストライクではないのだと思う。しかし、それが逆に女子にはウケが良かった。それが結果的に銀蝿一家のファン層を広げるという大成功に繋がった。

デビュー曲「Sexy気分の夜だから」もヒットしたが、2枚目のシングル「男の勲章」がオリコン3位の大ヒットを記録。Johnny作詞作曲のこの曲。元々はJohnnyが自分の曲として作っていたが、可愛い後輩の大輔に譲ったとのこと。うーん残念。個人的にはこの曲はJohnny自身が歌うバージョンで聞きたかった。既にソロとして成功していたJohnny。流石のソングライティングである。くすぶってる青年を勇気づけるような歌詞もまた多くの人に勇気を与えたであろう。

大輔の甘ったるい声はどうも曲が尖った感じにならない。銀蝿の「ぶっちぎりRock'n Roll」などをカバーしてるがとてもじゃないがボーカリストとしては翔くんの域には届いていない。

そんな大輔の曲でたまらなく好きな曲がある。「暗闇をぶっとばせ」「Rock'n Rollでお祭り気分」の2曲だ。

「暗闇をぶっとばせ」は疾走感のあるロックンロールでイントロからしてかっこいい。キレキレのギターとうなるベースがとにかくいい仕事をしている。作詞嵐さん・作曲Johnnyという組み合わせ。

 Do your best 男の勝負は
 Do your best いつでもマジだぜ
 Do your best Do your best
 Do your best ファイナルカウントまで

なんとも嵐さんらしい男っぽい歌詞。男が惚れる歌詞。本当にこの曲は痺れる。大輔の曲の中で一番好きだ。

もう1曲の「Rock'n Rollでお祭り気分」これはすごく大輔に似合っていて好き。こちらはTAKUの作曲で、これはまたTAKUらしい超ド級のポップチューンである。ただこれアルバム「大輔命」に収録されてるんだけど、CDの再発がない!今の家ではレコードが聞けないのだ。。だから残念ながらもう何十年もこの曲を聞いていない。

 ロックンロール
 お調子づいてる夜さ
 ハメを外してロックンロール
 あいつもこいつも
 ロックンロックンロックン
 It's alright

 ロックンロール
 はっぴ代わりにいかす
 革ジャン羽織って
 ロックンロール ロックンローナイト
 ロックンロール ロックンローナイト
 ロックンロール ロックンローナイト
 ロックンロールトゥナイト

確かこんな歌詞だった気がする。大輔や紅麗威甦のメンバーなどがDJしていたラジオのレギュラー番組「パノラマワイド〜土曜の夜はロックンロール」のエンディングで流れてたような記憶がある。この曲すごく聴きたいのでキングレコードさん、是非とも「大輔命」のアルバムのCD化よろしくお願いします。
  
ボーカリストとしてそれほど影響を受けるものはなかったけど、この人の功績はデカかったと思っている。この後様々な弟分妹分が登場して銀蝿一家は大成功した。この大成功はトップバッターの嶋大輔のブレイクなくして考えられないと思っている。
大輔がトップバッターとしてブレイクしたことで他のアーティストも出やすい環境ができていたように感じている。大輔のソロデビューとほぼ同時期にデビューを飾る紅麗威甦のメンバー達の刺激になったことも間違いない。最終的に銀蝿一家はレコード大賞の特別賞を受賞するわけだが、それだけの成功を収めるためのスタートダッシュを大輔は見事にやってのけたのだ。
銀蝿のツッパリ・不良のカリスマ人気に加え、この大輔の一般のお茶の間、特に女子の人気を取り込むことに成功した時点で銀蝿一家の成功は約束されたようなものであった。

大輔には年上に可愛がられる愛嬌があり、後輩に好かれる兄貴肌な部分も持っている。持っていると言い切ったが会ったことがないんで分からないが多分持っている。
だから、銀蝿一家という特殊な集団の中心でいられたのだと思っている。

テレビなんかで歌い終わる時に片手で髪をかきあげる仕草がいかしてました。


it's only Rock'n Roll

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