英語は何から始めたらいいのか?〜中学で英語をスタートした方へ
横浜の英語・タイ語講師 佐野なおこです。
神奈川県横浜市海沿いの教室で、大人初心者の方に人対人の英会話、タイ語会話を教えています。
こういう仕事をしていると、
「英語ができるようになりたいんですけど、何から始めたらいいですか?」
よく聞かれます。
この記事を書いている2023年現在、成人している方のほとんどは中学から英語を始められたと思います。
私も同様です。
ただ、その大半を受験や検定試験に使い、英文法は知り尽くしていて問題なく読めるのに話せない。
あるいは英語への苦手意識があり、話してみたいのに一歩踏み出せない。
なんとかしたい方のために、書いてみたいと思います。
どうぞ好きなタイトルをクリックしてご覧ください。
4つに当てはまる方は、変わる必要がある
英語を話せるようになりたい方で、以下の4つに当てはまる方は、変わる必要があります。
✅英語を黙読する際も、脳内でカタカナ英語が鳴っている
✅英語を音読する際、ブツブツ切れてしまい、日本語っぽさが抜けない
✅英語の語順通りに読まず、後ろから読みきれいな日本語に訳している
✅何の話からできるようになったらよいかわからない
まずは英語の音を受け入れ、カタカナ英語を英語発音に変える
変わるために一番手っ取り早い方法は、全てのカタカナ英語を英語発音に変えることです。
それにはまず、英語独特の音を素直に受け入れることが必要です。
アップルをappleに
(以下リンクで、英語発音の音声が聴けます)
コーヒーをcoffeeに
バックをbagに
改めて英語は日本語とは違う独特の音があると思いませんか?
発音練習のはじめは、こんな音やリズムが自分の体から出ることにおののく人もいます。でも、この音の方が英語を話す際に受け入れられやすいのです。
英語の音を出すのが恥ずかしいあまり、カタカナ英語で発音を続けるのはおすすめしません。
英語発音に必要な唇や舌の筋肉をうまく動かすことができず、かえって発音が中途半端になってしまいます。
話すよりもむしろ「英語を聞く耳」育てるために発音練習
自分で英語の音をうまく出せないということは、「英語を聞く耳」を育てることができません。
話す方は身振り手振りや何かを見せることてカバーできても、聞く方は耳以外にカバーできるものを探すのが困難だからです。
スマホの翻訳アプリを使えない環境では、本当に大変なことですよね。
「英語を聞く耳」を育てるためにも、カタカナ発音は絶対やらない」という強い意志を持って、練習に取り組みましょう。
発音練習はむしろ、話すよりも聞くためにやるものだと思っていただいた方がいいかもしれません。
基礎をしっかりやることで、ネイティブ、ノンネイティブを問わず、聞ける英語の範囲が広がります。
やみくもに聞くだけでは、発音も聞き取りも改善されない
リスニング力を上げるために、CDなどの英語音源を聴きまくったことはありませんか?
話の内容は分かりますか?
話の内容が分からないのなら、それは言葉ではなく音だけが聞こえている状態です。
やみくもに聞くだけでは、発音も聞き取りも改善されません。
英語を聞き取るには、発音のしかたを知ることです。
発音できるからこそ、聞き取れるようになります。
唇や舌のフィジカルトレーニングで心の筋肉も
英語を発音するには、口の開け方から知りましょう。
日本語は「アイウエオ」の5音の母音に子音をつけて50音を出す言語です。
つまり、日本語を話すのに必死な口の形は5通りしかありません。
それに対し、英語には「アイウエオ」以外の複雑な母音が多いです。
当教室では、英語の母音を「緊張母音」と「弛緩母音」(しかんぼいん)に大きく分け、合計14の英語母音を練習することからスタートしています。
14の英語母音練習は、14通りの口の開け方の練習です。唇や舌の筋肉を鍛えることになります。
意外にも、英語発音はフィジカルトレーニングなのです。
初めは恥ずかしい思いをしたり、自分の体から聞いたことのない音が出ることにおののく方もいらっしゃると思います。
でも、この取り組みを続けて行くと、フィジカルだけでなく心の筋肉もついてきます。
ぜひカタカナ読みを離れ、coffee、apple、bagを発音してみてください。
きっときれいな英語の音に変わります。
ブツブツ切れる英語をなめらかにするには?
まず以下英文を2回発音してみてください。
May I have your name, please?
「お名前をお伺いしてもよろしいですか?」
1回目は日本語調で
「メイ アイ ハブ ユア ネーム プリーズ」と単語間に息を挟みながら
2回目は
「メイアイハブユアネームプリーズ」
一息で一気に発音
おそらく、2回目の方が英語らしい音に近いと感じませんか?
英語は、基本一文一息で発音する言語です。つまり、英語を話している間息を吐きっぱなしということです。
さらに、英語には抑揚が入ります。英語の音声学上「強く読む単語」、「弱く読む単語」が決まっているからです。
それを知ると、もっと英語のリズムでなめらかに言えるようになります。
抑揚や単語のアクセントを表現する上でも、息を多く吐いたりお腹の力も必要になります。日本語の時とは体の使い方が違います。
英語の語順で読む癖をつけよう
英会話の際、日本語で考えたことをパッと英語の語順に直して伝える作業をします。
そのためには、日頃から英文を読む時に英語の語順で読む癖をつけましょう。
通訳・翻訳者さんでない限り、きれいな日本語にする必要もありません。
語順は、発想の順序です。
英語を話す人は、英語の語順で考えて言葉を出します。
英語を後ろから読み訳していると、いつまで経っても日本語の発想のままで、英語を発する力を持てません。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
コンテンツ(話の内容)を決めよう
英会話は文法を知っているからできるのではありません。共通の話題があるから会話できるのです。英語で誰と何を話してみたいですか?
(例)
外国人のお客様とお店の商品について
外国人の旅行者に道や電車の案内
海外旅行時のCAさんと飛行機の中で
現地の空港、ホテル、お店で
ビジネスの相手とランチでの雑談
お仕事上での会話はお仕事の内容に集中すれば良いですが、雑談の時って結構話題に困りますよね。
私は難しいことはよくわからないので、雑談のときは本当に雑な内容に集中します。
「朝何時に起きてますか?」
「いつも何時にお仕事を始めますか?」
「ランチはいつも何を食べていますか?」
(暑い国の人に対して)「エアコン、扇風機のどちらを使っていますか?」
正直どうでもいい話でも、住む国が違うと盛り上がったりするものです。
癖のある英語はお互いさま〜あなた一人ではない
最後に、英語と生きて行く上でお気に留めていただきたいことをお話します。世界の英語ユーザーの大半は、ノンネイティブです。
自国のアクセントを持った人は、もう日本人だけではありません。
そして、あなた一人ではありません。
スペイン語圏の方はスペイン語訛り、アラビア語圏の方はアラビア語訛りになります。
どんなに発音の練習をしても、日本語に引っ張られるのは変えられない現実です。しかし、それは自分が日本人であるという証、アイデンティティなのです。
ネイティブスピーカーだって、ニュースキャスターのような英語を話す人は限られています。住む地域の訛りをもっているのです。
癖のある英語はお互いさま。
おもいっきり発して、楽しく交流しましょう。
世界に出れば、英語は「人とつながる友好のツール」
英語を話すことで、かっこ悪い自分に出会うこともあります。
実際に、これまで応対してきたアジア、南米、中東からのノンネイティブのお客様達からも
My English is not good.
「私の英語は良くないの」
という謙遜したコメントを何度も聞いたことがあります。
でも、彼らは日本人と英語でつながれて楽しそうでした。
学校や一部の職場は、英語は人の能力を計るツールかもしれません。
しかし、世界に出れば英語は「世界の人とつながる友好のツール」です。
英語にはそういう働きがあることを、ぜひ知ってください。
日本人の方は、英語に対する深い思いをお持ちだと思います。
私の教室ではその思いをゆっくりとお伺いし、その方の方向性に合ったテキストを選びレッスンをしています。
それでは、今回はこの辺で失礼します。最後までお読みいただきありがとうございました。
接客・やさしい英語・タイ語教室 横浜サワディーブリッジ
https://yokohamasawasdee.com
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