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マイクの指向性(ポーラパターン)

基本

マイクの指向性(ポーラパターン)は、
オムニ(無指向性)とバイ(双指向性)の2つが基本です。
オムニとバイを同量で足すと
カーディオイド(単一指向性)になります。

応用

オムニとバイの足す比率を変えて、
オムニ成分多めだとサブカーディオイド、
バイ成分多めだとスーパーカーディオイドになります。
スーパーカーディオイドより更にバイ成分が多めだと、
ハイパーカーディオイドになります。

オムニ
↑↓
サブカーディオイド
↑↓
カーディオイド
↑↓
スーパーカーディオイド
↑↓
ハイパーカーディオイド
↑↓
バイ

のように連続的に調整することも可能です。

数式

指向性は、(α+cosθ)/(α+1)で表されます。
αは指向係数と呼ばれるものです。
オムニはα=∞、
バイはα=0、
カーディオイドはα=1、
サブカーディオイドはα≒2.33、
スーパーカーディオイドはα≒0.59、
ハイパーカーディオイドはα≒0.33、
と決まっています。

つまりオムニは1、
バイはcosθ、
カーディオイドは0.5+0.5cosθ、
サブカーディオイドは0.7+0.3cosθ、
スーパーカーディオイドは0.37+0.63cosθ、
ハイパーカーディオイドは0.25+0.75cosθ、
を描画したものとなります。

録れない角度

指向性は0度(ダイヤフラムの正面)方向を基準に考え、
どの角度がどれくらい切れるか(録れないか)を表します。

オムニは録れない角度はありません。(全方向の音が録れます。)
バイは±90度(つまり横)方向の音が録れません。
カーディオイドは180度(つまり後ろ)方向の音が録れません。
サブカーディオイドはカーディオイドが少し膨らんだような形です。
スーパーカーディオイドは±126度方向の音が録れません。
ハイパーカーディオイドは±110度方向の音が録れません。

また「±90度方向が何dB落ちるか」も大事です。
サブカーディオイドは3dB落ち、
カーディオイドは6dB落ち、
スーパーカーディオイドは8.6dB落ち、
ハイパーカーディオイドは12dB落ちです。

近接効果

指向性によって近接効果の大小が異なります。
オムニに寄るほど近接効果は小さく、
バイに寄るほど近接効果は大きくなります。
※近接効果についてはまた改めて別記事で詳しく書きたいと思います。

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