ペン1本の購入でも稟議は必要?
2.稟議とは (3)稟議の対象
それでは、どういう事項の場合に稟議が必要なのでしょうか。
ボールペン1本購入するのにも稟議が必要なのでしょうか。10,000円のセミナーに出席する場合にはどうでしょうか。
その答えは、ご自身が所属する組織のルールによります。具体的には、「稟議規程」「決裁基準規則」といった名前で、社内規則として稟議が必要な事項が定められています。
一般的な稟議規程では、金額や決裁事項の種類などにより決裁者が設定されています。例えば、5百万円未満の支払いは部長の決裁、5百万円以上5千万円未満の支払いは本部長の決裁と規定されていたりします。また、貸付や出資の場合には、自部門の本部長が確認し、経理本部長が決裁すると規定されていることもあります。
稟議が必要そうだと思ったときには、必ず社内規則を確認するようにしてください。社内規則によっては、ボールペン1本の購入でも稟議が必要な場合がありますし、自部門の権限だけでは決裁できないこともあり得ます。自分の勝手な判断で早とちりようにしましょう。
それでは、稟議よりもさらに上位の組織での決裁が必要な場合はあるのでしょうか。例えば、先ほどの例では5千万円までは本部長の決裁でしたが、それ以上の金額の場合はどうなるのでしょうか。
一般的には、経営会議で協議し、社長の決裁または取締役会での決議とされることが多いです。ただし、これも社内規則により異なりますので、必ず社内規則を確認するようにしてください。また、取締役会より上位の決議機関として、株主総会もあります。
株主総会や取締役会での決議と稟議の全体像について、次の項で詳しく理解していきましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?