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1日1建築 ② 「ラコリーナ近江八幡」

✅ ラコリーナ近江八幡

藤森照信 / 滋賀県近江八幡市

✅ 特徴

ラコリーナ近江八幡の建築は複数の建物からなり、メインショップとたねや本社、そしてカステラショップに注目します。
土着的な有機建築として知られる藤森氏の建築は歴史を勉強してきたからこそ、今までにないものを必ず作ろうしているそう。それなのにとても愛着が沸く不思議な建築が魅力的です。

メインショップの内装は漆喰で白く塗られ、そこには炭をたくさん付着させていて独特の表情を醸し出しています。

たねやグループの本社屋『銅屋根』の際には100人がかりで5500枚、5.5トンの銅板を曲げ作られており、カステラショップの栗百本では丸太のまま一本一本異なる木を100本つかったカフェになっています。ここでもきれいに製材した同じ形の木を使っていないため自然の中にいるような感覚に。手作業で手をかければかけるほど、愛着が増えるのは間違いありません。


✅ たねや

創業明治5年の歴史ある老舗菓子舗 かしほ「たねや」。江戸から明治にかけて全国に特産品を売り歩いた近江商人らの活動は、戦後「売り手よし、買い手よし、世間よし」という三方よしの精神として語り継がれるようになったが、「たねや」はそんな言葉が生まれるより以前からこの精神を持つ地元企業として知られています。

30年前は1店舗10人程度の家族経営でした。それが2000人近い大所帯となり、一時は自分の持ち分だけやればいいという縦割り組織にも陥りましたが、人任せではなく、個々の社員が今日、明日、自分ができることは何かを考え、行動できる体制に少しずつ改善していったそう。

社員の7割が女性のため、16年には食育を意識した保育園を開園したり、半日勤務を実践するなど、女性が働きやすい職場環境にも力を入れている。

「接客マニュアルはなく、目の前の客一人一人に寄り添う接客を心掛ける。言われたからやる、それでは自分の心にうそをつくことになります」と代表の山本さん。自分がおいしいと思っていない商品は勧めなくていいとさえ言い切る。熱い思いをもって作ったお菓子。食べてみてはいかがですか?

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