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おばあちゃんZINE

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亡き祖母の人生をインタビューでたどりZINEにします。幸せな思い出だけじゃなく、後悔や葛藤も言葉にすることで何が起こるのか。実験の一冊です。
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2019年2月の記事一覧

緊張しいだからこそ書いて伝える

毎月通っていたお気に入りのカフェがもうすぐ移転する。 移転前にいまのお店を記憶にやきつけておきたかったので、昼ごはんを食べにいった。 食べ終えて会計をするとき、店主さんが私のことを覚えてくださっているようだったので、「移転、もうすぐですよね」と言葉をかける。 「はい、少し遠くなっちゃうんですけど、またよかったら来てくださいね」 緊張していた私はとっさに「もしかしたら転勤するかもなんですけど、(少しの間)でも必ず行きます」と答えた。 その少しの間のところで、「あ〜」と

これから10年で生き方を考えよう。

大切な人が大きな病気にかかり、生死をさまよっているとする。痛みに苦しむ表情はとても辛そうだけど、それでも死なないでほしい。延命治療をして少しでも長く生きていてほしい。それが唯一の正解だと思っていた。 でも違っていたみたい。 少しでも長く生きることが唯一の正解だと信じて疑わなかったのは、自分が患者側になることを想像していなかったからだ。誰にでも死は訪れる。そう頭では分かっていても、どこかまだ先のことだと思っている。患者目線ではなく、家族目線でのみ考えたとき、答えは一択、「延