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藤原ひろのぶさんのお話会に参加した件

全くアウエィ丸出しで、先日単身長浜まで藤原ひろのぶさんのお話会に参加して参りました。
FBでイベントページを拝見するまで全然存じ上げなかった藤原ひろのぶさん。
行ってみようと参加を決めたきっかけは、昨年出版された絵本、「買い物は投票なんだ」のタイトルにピンと来てしまったから。

買い物は投票なんだ



京都駅から琵琶湖を北上すること1時間あまり、長浜駅から更にタクシーに乗って着いた会場は「子育てママ」のための空間。
しかも皆さん地域で顔見知り同士の方っぽい雰囲気(;'∀')。
アウエィ感、更に高まりつつも、最前列、ドセンターが空いていたので陣取って、開演を待ちました。
「特急が遅れて~」と言いながら入ってきたのがこちら藤原ひろのぶさん。超絶イケメン。

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バイキンマンはいなかった 

最初にとっても大事なお話をされました。
やなせたかし氏が描いたアンパンマンの世界には、バイキンマンは居なかったそうです。
原作者やなせたかし氏が書いた、もともとのお話はアンパンマンは困った人にアンパンを食べさせてあげて、どこかに飛び去ってしまう。ただそれだけのストーリーだったそうです。
それが、「悪役がいないと、お話が盛り上がらない」、ということでバイキンマンが登場。
そのうちにアンパンマンには、食パンマンだとか天どんマンだとか仲間ができ、バイキンマンは、みんなが共同で倒す敵となり、アンパンマン=正義VSバイキンマン=悪という二項対立の世界観を持ったアニメとなったそうです。

ひろのぶさんは、「単純にこちらが悪、こちらが正義ってあるだろうか?対立のもっと、その奥を見ていかないとわからないんです。」と、のっけからみんなが知っているけど、知らなかったアンパンマンを題材に、熱くそしてグンと深いところに切り込んできました。

藤原ひろのぶさんってこんな人 

藤原ひろのぶさんは現在38歳。
ギニアで氷を売り、バングラデシュで子供たちにギフトフードを配り、日本では「健康のすすめ」というブログと「病気をなおそう」というFBページを運営していています。

https://kenkonosusume.com/
昨年絵本「買い物は投票なんだ」を出版して、通販事業で作りても買い手もうれしい商品を販売している人、そして四人の男の子のお父さんでした。


「弟のために」と、ギフトフードを残す兄

バングラデシュで藤原さんのギフトフードの提供を受けている子供たち。
バングラデシュは日本の北海道と東北を合わせた程度の面積なのに人口は1億3千万人あまり。
狭い国土で人口が密集すると、格差はグ~ンと大きくなるそうです。

生まれてすぐに両親に捨てられ自分の正確な年齢が「わからない」「9歳ぐらい」という子供を「可哀想」「支援が必要な子」と捉えるのではなく、一人の人間として向きあい付き合っていると言うひろのぶさん。

私たち日本人は、たくさんのものに囲まれ、食糧を輸入しまくり、捨てまくっている。
彼らの住空間に「ごみ」を輸出し、彼らに衣服を縫ってもらっている、海では1匹の魚を収穫するのに5匹網を縄に入れて殺している。

スラムに住み母親と弟がいない間にギフトフードの提供を受けた少年は、最初に思いっきりフードを食べ、どうするかと思って見ていたらきちっと半分残したそうです。
「弟のために」と言って。
バングラデシュの孤児院の女子たち、孤児院の食事は普段とても質素、お客さんが来ると豪華になる。
お客さんとして訪れたひろのぶさんをみて「おななすいていませんか?」と思いやりの言葉をかけてくるそうです。

日本の水準からすれば、あり得ないほど過酷な状況なのに人を思いやる気持ちに溢れている子供たち。
だから、これはもう知ってしまったなら、なにもしないでいるほうが、大人として恥ずかしい。


支えられいるのは、私たちの生活

そして、ひろのぶさんは何回も言い続けていた、だから私も何回もそのことを思い出し、考え、行動しよう。「私たちの生活が彼らに支えらている。」
彼らが、充分食べられない、必要なだけ賃金を支払らわれない、その原因を辿れば、当事者は私。「安いわぁ~」と言って、買って、「やっぱり素材がね~」と簡単に捨ててしまうことが当たり前になっている生活。
こぶしを上げて「彼らの労働環境を良くしてあげて」と、どこか遠くにいる傷つかない「悪者」をつくって責めるのではなく、私の、「安いわぁ~」「給与が上がらないから、助かるよね」という生活が彼らに「支えられている」ことを思い出す。だから買い物は投票。私が毎日の生活で、手に取った商品を誰がどんな思いで、何を原材料で作っているのか。誰が関わっているのかを、ほんの少し、考えて、ほんの少し選択を変えてゆく。

便利な生活に慣れ切った私たち。その全てを否定する必要はないし、縄文時代のような生活を選択せよとは言わない。ただ、モノを買う前、捨てる前にほんの少し考える。どちらが地球によい行動か?

循環する地球、循環する思い

地球はひとつで、その地球上で起こっていることがすべてがつながっている。誰かとおくの「悪い人」が開発途上国と言われている彼らを搾取しているのではない。
目の前にある「商品」の原材料から、なにをどうして、どんな流通経路で誰の手を経て今目の前にあるのかを「考えず」に「購入」している私がいるから、その商品は成り立っている。
「安いわぁ~」と手に取って、しばらくは使うか、使いもせずに、ゴミにしたその「モノ」は誰が回収しどこに行き、最終的にどうなるのか?を「考えず」に行動しているのは私。だから、バングラデシュの貧困をつくっているその当事者は私。

お金のひみつ。

アウエィだ~とどきまきしながらも、主催者の津田千恵子さんにお声がけ頂き、お話会終了後のランチ会にもちゃっかり参加。
乳幼児と学童にまみれ、サインを求める行列。なかなかにカオスな雰囲気。
このお話会で私はついにひろのぶさんに質問しました。

ひろのぶさんは、先ほどのお話会で、「お金を得るということは、誰かが借金すること。」とと言われたけれど、それってどういうことか、なかなか腑に落ちなかった、のでストレートに聞いてみた。
ひろのぶさんそれは「信用創造という仕組みを考え出したところから始まりました」と。

ひろのぶさんからは、シンプルで子供でもわかることなんだけど、詳しく知りたい方は、このヒトの本読んでね、と「大西つねき」を紹介いただきました。

以下、は私はひろのぶさんのお話を聞いて私が理解したお金の作られ方

1970年代まで、お金は世界にある「金」とおなじだけの量しか作らなかった。そう金兌換性。→現代社会で習った。
世界の取引量がふえてそれでは「お金の量が足りない」となって、金の有るなしに関係なく、お金を創る=紙幣を印刷することにした。そしてお金は無尽蔵に作れることになった。
山本商店が銀行に「1000万貸してください。」と言えば、出てくるのは、通帳に印字された、1000万。
山本商店が取引先の藤原商事に「1000万支払います。」と言えば藤原商事の通帳に1000万が印字される。
銀行の台帳(って言わないけれど)には、山本商店に1000万貸しと印字され銀行は山本商店に1000万を請求する権利が生じる。
この取引はお金の現物(紙幣とか硬貨とか)なくても、金融機関同士の決済システムの中だけで全てが完結する。
つまり信用創造とは、通帳の1000万の印字を1000万と「信用する」制度。

ここをもっと掘り下げたくて、さっそく「大西つねき」さんの本、買いました。

私が総理大臣ならこうする

ランチ会の最後の最後にひろのぶさんは言いました。
WHOではあと11年、BBCではあと17か月で、地球上がピンチと言われているそうで、ドイツでは、環境問題を危惧した若者の大規模なストライキも始まっている。

 私は、自分が地球上に存在し、地球環境の中で生きていることをすっかり忘れているかのように、「地球のピンチまであと17カ月」と聞き「ああ環境問題をなんとかしないと~」という人ごとのような意識で聞いてしまったのだけど、その自然環境の中で生かされているのはまさに私。地球のピンチとは「類としての人類」=私自身のピンチ。

京都で「知的資産とビジネスモデルの専門家」として、活動しています。現在は内閣府の経営デザインシートの普及に勤めています。