歳を取ったかも…と思う瞬間

私が歳を取ったかも…と思う瞬間は、「経験が邪魔をして素直に感動できない」と思うときです。

特に今日思ったのが、忘年会での出来事です。

とある有名なホテルでの、宴会用のフレンチスタイルコースだったのですが、隣に座った入社1年目の20代前半の女性は、「素敵な会場!」「凄い美味しい!こんな素敵なお料理、一生食べられないかも!」「素敵なワイン!」など純粋に感動していてとても可愛いな~と思いました。

一方の私は、もちろんそれなりに楽しみつつも、「まあホテルだからそこそこ綺麗かな」「肉は硬いかも。パンもいまいち。他はまあまあかなあ。特に見所はないけど宴会用だからこんなもんか」「ワインは悪酔いするほどまずくはないかな」という何とも可愛らしさの欠片もない感想を抱いてしまいました。
(もちろん、口には一言も出さず、20代の女子と楽しく盛り上がってましたが、そこがまた腹黒いのか…)

本当は、私だって一つ一つに純粋に感動したいな、と思いますし、その方が絶対に楽しいと思います。
でもでも、今まで行ったところとか食べたものとかを無意識に比較してジャッジしている自分はどうしても出てきてしまいます。

まあ見方を変えれば、物事を見分けられる力がついたとも言えるので一概に悪いこととは言えないかもしれません。その経験をもっと積み重ねて行けば、さらに良いものを判断できるようになるかもしれませんし。
一方で、それは楽しい人生なのかどうなのか?とふと疑問に思ったりもします。

私も20代前半の頃は、隣の女性のように、もっと見るものすべてに純粋に感動していたなあ、あの頃は、良くも悪くももう戻ってこないんだな、としみじみ懐かしく思った夜でした。

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