実行に移せる人になりたい

よく、素晴らしいアイディアを思い付いて、「こうしたら良いのに」ということを言う人がいます。
そして、アイディアの発案者こそが素晴らしいと言われることも多いです。
また、誰かが何かを実行したときに「自分だってそんなこと前から思い付いていた。何を今さら」ということを言う人さえもいます。

ですが、やっぱり私は、アイディアを思い付く人よりも、そのアイディアを実行に移す人の方が凄いと思います。

結構我ながら名案だ、と思っていても、人が思っていることは似たり寄ったりしているものです。同じような環境で暮らしているのだから当然といえます。

ですが、その「名案」自体を形にできる人はかなり限られてきます。

まずそもそも形にしようと動く人からして少ないですし、動いた結果、何者かに妨害されて、それでも実現しようと何度もトライし続ける人はさらに少ないです。
そこから実現まで漕ぎ着ける人はもっと少ないでしょう。

だいたいの人は「まあそうは言っても現実的には難しいか」と言って、「名案」自体を封印するケースが圧倒的多数だと思います。

だからこそ、自分で改善した方が良いと思うことを形にできる人は本当に尊敬しますし、私もそうあり続けたいと思います。

例え、そのアイディア自体が大したことないものでも。また、実行するアイディアが、仮に他人が考えたものであっても。
もちろん、そのアイディアをさも自分が発案したかのように喧伝するのはまずいですが、実行したことそのものをもって評価されるべきだと、私は思います。

例えば、実際に何かのプロジェクトなり政策なりを実現してみようとすると分かるのですが、最終的なゴールや具体的なビジョンの確認、制度設計、関係者との調整、予算の確保、時間との闘いなどクリアすることが山ほどあります。

そして実際に実行すると、思わぬ落とし穴にはまったり、埋めきれていない懸案事項が見つかったりするものです。これを反省材料として次へとサイクルを回していく…この作業は本当に大変です。

でも、何となく(勘違いかもしれませんが)世の中的には実行者よりも発案者をより評価する傾向にあるのかな?と思うところもあります。
物事の始まりへの敬意か、頭を使って捻り出したことへの尊敬の念か、気持ちは分かりますが、形にしたこと自体ももっと見直されても良いかも、とは思います。

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