見出し画像

仕事辞めたら3回怪しい勧誘をされた話:3人目 ~副業バンカー

3人目は、大学時代の同期である銀行員「渡真利」(仮名)。
大学を卒業してからのおよそ3年間は、渡真利とは全く連絡を取っていませんでした。

2社目の会社の休職していた頃、疎遠だった渡真利から「久しぶりー!」とLINEが来ました。

この時点でなんか怪しいなと感じながらも、ただの雑談だったのでしばらくテキトーに返していたら、渡真利が切り出しました。

「メシ行こうぜ」


やっぱりねぇ~

直近で2回もやられていると、すぐに勘が働きます。

食事に呼び出して、逃げられない状況を作って怪しい勧誘をする王道パターン。

ただ今回はこれまでの2回とは違い、会う前から勧誘を仕掛けてきました。

「俺のチームは儲かるで」などと言い出したので、とりあえず興味あるふりして話を聞き出してみると、それはネズミ講丸出しの内容。

断ると、渡真利はこう言いました。

「よっこいはしなくてもいいから、誰か紹介だけでもしてくれたら3万円払うで」

 

仮に誰か紹介しても、3万円は手渡しにして直接取りに来させて、取りに来たら知らない大人がいて…っていうパターンが容易に浮かんできます。

もう"誘われ慣れ"して、相手の意図が見えてくるようになっちゃいました。

 

Google検索したやり方で、相手を立てつつやんわりと断ると、渡真利は引き下がりました。

それからしばらく連絡は来なかったのですが、忘れた頃にまたLINEが来ました。

 

「よっこい。副業しようぜ。」
(名前以外原文ママ)


銀行にチクってやろうかとも思いましたが(銀行員って副業アウトですよね…でも報復されたら怖い)、ぐっと我慢して

「お前は真っ当な道を歩め、サークルの後輩が悲しむぞ」

と返しました。

そうすると以降LINEは来なくなりました。

 

渡真利は、学生時代は自分で数十人のサークルを立ち上げるような、1人目の松田タイプの熱い男でした。
「副業しようぜ」と直球ど真ん中勝負を仕掛けてくるあたりに、若干根は残ってるかなあとも感じました。


就職すると人はこうも変わるんだなあと、悲しくなりました。


この記事が面白い、役に立ったと感じた方は、少額でも構いませんのでサポートを頂けると嬉しいです。今後の執筆の励みになります。