白雪糕(はくせつこう)と良寛(りょうかん)その1(全2回)


七人目 白雪糕(はくせつこう)で 育て上げ
とっておく 乳の間にやる 白雪糕

今日はね。赤ちゃんのミルクのお話しだよ。江戸時代にもミルクがあったんだね。おっぱいの出ないママたちだっていたさ。おっぱいの代わりのミルクが、この白雪糕のことさ。

ポンと昔。
七人目 白雪糕で 育て上げ
とっておく ちちのまにやる 白雪糕
こんな江戸時代の川柳が残っているよ。七人目に生まれた赤ちゃんは、もうママのおっぱいも出ないから白雪糕で大きくなったというんだね。おっぱいが足りない時には、白雪糕をあげたというんだね。

白雪糕とは江戸時代の甘いお菓子でミルクにもなったんだね。「宝船桂帆柱」(たからぶねかつらのほばしら)や「諸国名物 御前菓子秘伝抄」(しょこくめいぶつ ごぜんがし ひでんしょう)に、その作り方が書かれてあるんだって。

作り方はね、お米やもち米を細かく砕いて、粉にしてね。それにお砂糖を混ぜてから四角い木箱に入れて蒸し上げる。一晩おいてから箱から取り出して乾燥させると出来上がる。香りや風味付けにね、「山芋」(やまいも)、(別名「山薬」(さんやく)ともいうよ。)「蓮の実」(別名、蓮肉(はすにく)ともいうよ。)何かの漢方薬を入れることもあったんだって。

この白雪糕は小さく切り分けて口に入れると、さらりと崩れて溶けていく。それは雪のように溶けていくから、こんな素敵な名前がついたんだね。きっと角砂糖のような落雁(らくがん)のようなものだったよね。

今日はここまで。読んでくれて、ありがとう。
明日は有名なお坊さん、良寛(りょうかん)が出てくるよ。お楽しみにね。
お休み、ポン!

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