山勘(やまかん) その3(全3回)


上杉謙信(うえすぎけんしん)が
後ろへ下がっていったのだから、負けたと見せかけたんだね。けれども、伏兵を置いていた。伏兵とは、こっそり相手に見えないように草や木の陰に兵士を隠しておいて、それっ!となった時に飛び出て戦う人たちのことさ。信玄は、それ!追えっ!とばかりに進もうとしたんだね。
「謙信ほどの大将が日暮れに及んで、難所を越えて逃げていきましょうか? これは罠(わな)に違いありませぬ。夜襲(やしゅう)の備えを油断めさるな。」
と勘助は信玄を押し留めたんだ。そのまま、謙信軍を追いかけて行ったら、伏兵たちにやられてしまうところだったからね。その夜、勘助の言ったとおる、上杉軍の夜襲があってね、勘助が最前線で一番槍をあげたんだよ。こんな風に、神さまのようなに、予言はしょっちゅうピタリピタリと当たっていくんだって。

勘助はね、こんな風に日本の戦いの歴史に名を残していった名策略家だったんだ。特に敵の気持ちを読み取るのは、天才的だったといわれているよ。しょっちゅう戦いでは相手の裏をかいては武田軍を圧倒的な勝ちへと導いていったんだ。

そうさ、この山勘というのは、山本勘助の名前からきたんだって。山本勘助だから、山勘。勘助みたいに鋭く勘を働かせてピタリと予想を当てていく。無駄なことをしないで勝ちを手にする。
テストの時、出そうな問題を予想して、その所だけ勉強していくんだ。これが山を張るってことだね。上手に山を張れるようになっていきたいもんだよ。

これでおしまい、
長い話だけど、読んでくれてありがとう。
ポン!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?