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赤頭(妖怪百文字縛)

素手で柱に五寸釘を刺す小僧がいた。

負けじと男が真似したが無理。

小僧は指一本で抜き刺しし、ケラケラ笑いながら行ってしまった。

この小僧が赤頭あかあたまなのかと思いきや、
揶揄からかわれた力自慢の名が赤頭だった。


鳥取のお話。



『図説 日本妖怪大全』
水木しげる著
講談社+α文庫
1994年6月20日第1刷発行
2006年6月29日第18刷発行
の解説を参考にして過去に書いたものを改稿しました。



『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』
水木しげる著
講談社文庫
2014年2月14日第1刷発行
の解説には

昔、鳥取県の名和村(現・西伯郡大山町)に、十二俵もの米俵を梯子に乗せて運ぶ、赤頭という力自慢の男がいた。

『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』
水木しげる著
講談社文庫
2014年2月14日第1刷発行

とあります。

五寸釘を抜き刺ししていた怪しい子供が「赤頭」という妖怪なのではなく、
それを見ていた力自慢の男の方が赤頭という名前のようです。

その点をふまえて改稿しました。

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