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油赤子(妖怪百文字縛)

大津辻の地蔵から
夜ごと油を盗む者がいた。

盗んでは売り歩き、
やがて死んだが、
地蔵のばちで成仏できない。

魂は迷い火となり飛行した。

同時に
近辺の家々で
行灯あんどんの油をなめる不思議な幼児が現れた。

これが油赤子あぶらあかごである。


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