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過ぎし日の妖怪日和

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世紀末、過ぎし日の妖怪日和。
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#詩

秋がはじまれば

さよならもはじまる

野原小麦
2日前
44

ピアス

あなたに あけてもらいたかった ピアスの穴 きもちのわるい じぶんのおもいに ぞっとする

野原小麦
5日前
36

忘却

あなたと見た秋桜を どうして覚えていないのだろう あなたの肩越しに見た 白い壁を這う毛虫の…

野原小麦
9日前
54

あの夏

あの夏を こじらせている

野原小麦
2週間前
53

産卵

ふたたびの執行猶予 何度も 何度も 何度も追い焚きされた感情 再加熱を繰り返し 情は澱み続…

野原小麦
2週間前
57

夜のカミキリムシ

前方に赤信号 フロントガラスにカミキリムシ 赤い光に照らされながら カミキリムシの裏側をな…

野原小麦
3週間前
59

カッターシャツの幽霊

一番上のボタンまで キチンと とめられた 君のカッターシャツ 几帳面さが心地よい 夏が まだ 暑いうち その一番上のボタン 私が必ず はずしてみせる

鈴虫

去年の夏に もらった 鈴虫 秋のおわりに 卵を産んで 床の間に そっと 寝かされていた 春の…

野原小麦
2か月前
73

私は、ここに

私は変わらない この場所も同じ まちの様子は変わっても 私がきちんと伝えてあげる あたらし…

野原小麦
2か月前
69

あの日々とは別のひと

あなたのことが恋しいのか あなたと過ごしたあの日々を 懐かしく思っているだけなのか いま…

野原小麦
2か月前
68

ぎりぎり

たまたま 限界を 超えること なく 通り過ぎて きた だけ

野原小麦
2か月前
59

七夕

空に 星は 見えません 雨は 降って いないから 知らない 見えない ひみつの場所で ふたりは…

野原小麦
2か月前
69

真に受ける

間にウケる

野原小麦
2か月前
55

あなたとの記憶さえも

土砂降りの中 ふたり 自転車を漕いだ相手は あなただったろうか あれから何度も雨に濡れて その度に洗い流されてしまったから もう 何も残っていない ずぶ濡れになる私の姿を 何度も何度も振り返りながら 気にして速度を合わせ走っていたのは あなただったろうか ひどい土砂降りが今も降っているので 気配さえ洗い流されてしまって 何も思い出せない 最近では 本当に 何も感じられなくなってしまって 死んでしまった人のことを話すのは やめましょう と 私は言う