韓国少子化の教訓とは

記事にならなかったものです。ここに残しておきます。


 韓国で少子化のスピードが加速している。昨年の合計特殊出生率がOECD(経済協力開発機構)加盟国の中で最低レベルである0・84となった。合計特殊出生率とは、1人の女性が出産すると予想される子どもの数の平均を意味する。
 昨年は全体の死者も増えたことから、人口が3万人減少した。人口減少は統計を取り始めてから初めてのことだった。コロナ禍もあって、出生率はさらに下がる見通しで、韓国では「人口ショック」「地方の消滅開始」と大々的に報じられている。
 1人の女性が生涯に2・1人の子どもを出産すれば、人口が維持できるとされる。韓国政府もこれを目標に対策を講じてきたが、効果は出ていないようだ。
 こうなるにはさまざまな理由があるが、そんな中、目を引いているのが南西部の全羅南道霊光郡だ。全国228自治体トップとなる2・46人の出生率を記録したという。
 結婚祝賀金として50万ウオン(約47万円)に始まって、子供の養育費は最高3500万ウオン、妊娠女性には公共交通カードを支給するなど、「人口維持のため、予算を惜しまずに使っている」(同郡幹部)という。
 韓国ほどではないが、日本も出生率は1・42と世界的にも低い方だ。人口は国の活力に影響を与える。韓国の試行錯誤は日本にとっても他人ごとではない。 

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