バルビローリのシベリウス:第7交響曲 ハレ管弦楽団(1966)
シベリウスの音楽の極限。シベリウスの音楽は語法が伝統的であるのに比べて、 音に対する態度は、間違いなくいわゆるクラシック音楽の極北にあると感じられる。 例えばウェーベルンにも似たところがあるが、シベリウスはウェーベルンが引き返した (のでなければ、そこを極限と見なして立ち止まった)地点を(恐らく気づかずに)超えて 先に進み、そして全く別の理由で沈黙してしまったようだ。それはある意味では、周縁的な 音楽の特権といっても良いのかもしれない。(例えば、武満の音楽にそれを感じる時があ