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敬老の日に祖母を思う

私にはもう祖父母と呼べる存在はいないけど、私と一番近い関係だったのは父方の祖母でした。

気難しいところもあった祖母だけど、初孫である私は、ずいぶんかわいがってもらい大好きなおばあちゃんでした。3歳のときに妹が生まれ、母が妹にかかりきりに。おばあちゃんは、母に「今忙しいから」と後回しにされた私にいつも絵本を読んでくれる存在で、自分の中では絶対に自分を構ってくれる大切な人でした。一緒にどこかに出かけたりもしたけど、祖母の膝の上で何回も絵本を読んでもらったことが、いちばん大切な思い出のように思います。

晩年の祖母は、いつの間にか認知症になっており、父が気付いたときには、家の中が新しい家電だらけになっていました。どれも相場より高く、売りつけられたみたいです。そうして祖母は私の実家に引き取られました。

プライドの高い祖母の介護は壮絶なものだったようです。その頃の祖母に幸せな時間があったかは正直わかりません。

祖母が亡くなったとき、家族一同、正直ほっとしたところもあったと思います。でもお葬式では、小さな私をかわいがってくれたことばかり思い出して涙が止まりませんでした。私のことわからなくても、会話ができなくても、もっと会いにいけばよかったな。

おばあちゃん、小さい頃の私に、誰よりも愛情を注いでくれてありがとう。安らかにいてください。

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