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英語学習イベントを立ち上げて GIVE と TAKE を両立している話

2022年に入ってから大学内でオンラインの英語学習イベントを立ち上げました。見切り発車で始めた企画にも関わらず、参加者の皆さんに恵まれて、おかげさまで9回連続で開催してきました。

これまでこうしたイベント運営経験がなく、事前準備から開催当日の運びまで今も試行錯誤の繰り返しですが、毎回参加いただける人も増えてきて何とかやっていけてるのかなと思います。
これからも色んな人を巻き込みつつ、ほそーーくながーーーく続く学内イベントに育てていきたいなと考えています。

活動について知ってもらうために、このイベント立ち上げの背景や現状、これからの計画について書いていこうと思います。
主な対象読者は同大学の学生ですが、その他の方も楽しんでいただければ嬉しいです。

大学について

私は2016年からオンラインの社会人大学の経営学科に通っています。途中休学していたので現在4年生で、すでに5年生になることは決まっていて2022年度末での卒業を目指しています。
社会人に限定した大学ではないですが説明するのが面倒なのでそう呼んでいます。生徒の大半は働いている社会人なのであながち間違ってはいないと思う。

来月から卒論ゼミに入るんですがここがちょっと変わっているポイントで、卒業論文として事業計画書の提出を選択することができます。いわゆる普通の論文も選択できますが、経営学科で学んだことの集大成のようなものなので、今のところ事業計画書を提出する心づもりでいます。

イベント立ち上げの背景・目的

昨年末に卒論のテーマ、つまり事業計画の領域を語学教育に絞ることにしました。
ここに至るまでに色々遠回りしましたが、大学の教授・学生、友人、私の勤務先の社長にまで相談・壁打ちさせてもらいながら、徐々にやりたいことのイメージを膨らませてきました。

テーマを決めるまではいいですが語学教育業界に詳しいわけではないので、毎日せっせと本を読んだりしてインプットを続けています。
しかしそれ以上に、ターゲットユーザーの理解度を上げる必要があると考えました。

それまでは「ペルソナは私自身」などと思っていましたが当然言語化はされておらず、さらにはその時々の気持ちや意識によって変わってしまいます。仮説としてのペルソナをきちんと立てたとしても、その仮説検証のための本物のユーザーも必要です。

『サービス開発をしながら、ターゲットユーザーからフィードバックをもらえるようなコミュニティを作りたい』という至極ワガママな企みから、この英語学習イベントを企画するに至りました。
とはいえ、イベントをちゃんと成立させるためにない知恵を絞って企画しており、参加者のみなさんにも楽しんでもらえているとのことなのでそれはそれで成立しているのだと思います。

私のワガママな企みのほうも恩恵を得られていて、先日も5名の方にプロトタイプ版を使っていただき、みなさんからとても有益なフィードバックをいただくことができました。

学習イベントの場の提供という GIVE と、フィードバックへのご協力依頼という TAKE のポジティブなルーティンをまだまだ小さいながら作り出せているのはこの3ヶ月間の成果と言えるのではないでしょうか。

Photo by Adeolu Eletu on Unsplash

英語学習イベントについて

イベントは2部構成としていて、最初に簡単なゲームを行い、次にメインパートとして英文ニュース記事の輪読を行っています。

ゲームの目的

同じ大学の生徒とはいえ、ほとんどが初めて会う人同士だったりします。
誰かの前 (しかも日本人同士) で英語を発話するのが苦手な人もいるだろうし、または緊張や気合から肩に力が入りすぎた状態の人もいるかもしれません。
イベントの時間を楽しく過ごしてもらえるよう、全員が安心して発言できる空気づくりを目的としてゲームを行っています。
ゲームはネットで探してきた方法だったり、自ら考えたものを試したりしているので、これらも別の機会に紹介していきたいです。

英文ニュース記事の輪読

ここでは事前にピックアップ・共有しておいたニュース記事を使って進めます。
記事選びは今でも何が正解か分からないですが、難易度よりも内容の面白さを重視しています。これは語学学習で大事な要素である「動機づけ」を意識していて、たとえ読み手の語学レベルよりも難しい内容であったとしても「読みたい、理解したい」という気持ちが動機となって、難易度のハードルを超える力になるだろうと考えているからです。

輪読の方法としては、一人が英文を一文読み、その内容をどう理解したかの要約を日本語で話します。文法や単語、書かれている内容について、全員の理解がある程度まで深まったのを確認したら次の文へと進みます。

気を付けていることとしては、ここで正確な和訳は求めません。(そもそも正確な和訳というのは存在しないとも言えますが)
「曖昧さを容認できる」という性質が外国語学習の成果に結びつくという研究結果もあるそうです。文章から読み取れるイメージを頭に浮かべられていれば理解の程度としては十分だと捉えています。

英語に慣れ親しんだ方でも、輪読で一つ一つの文章を丁寧に拾っていくと「こんな表現があったんだ」と普段気付かないような英語に出会うこともあって、発見の多いイベントになっているなと実感します。

Photo by Shiro hatori on Unsplash

気づきと学び

これまで9回開催してみて、主催者として得られた知見もありました。

宣伝しないと人は集まらない

当たり前のようですが「学生向けのイベントだし、告知すればある程度集まるだろう」とタカをくくっていました。結局、企画した最初の2週は参加者がゼロだったためイベントは流れてしまいました。

「もしかして需要ないのかも」と意気消沈していたところで2名から参加希望をもらったため、企画から3週目にして初めてイベントを開催することができました。

初開催のイベントは、参加いただいた2名のおかげというのが大きいですが楽しく終えることができました。
このおかげで気持ちを取り戻し、そのまま翌週の企画を作って学生のグループ内で宣伝を始めました。学校公式イベントで LT したときもこれ見よがしに宣伝し、学生オンライン交流会でも色んな人に声をかけては宣伝しまくりました。
その甲斐もあってか参加者も増えてきまして、初開催からこれまで毎週連続して開催し続けることができています。

チェックインの重要さ

同大学では、生徒が集まるイベントやミーティングの開始時にチェックインを行うのが通例となっています。
いわゆるアイスブレイクの一種ですが、ちょっと違うのは「チェックインをしましょう」と司会者が声をかけて始まる点で、アイスブレイクのようなわざとらしさもないので導入・実施は比較的楽だと思います。

チェックインにはその場を和ませて参加者の発言のハードルを下げるといった効果もあるため、英語学習イベントでも絶対必要だと思い初回から準備していました。
イベントではこれを英語を使った簡単なゲームに置き換えることで全員が発言する機会を作ることにしました。

最近は本業のほうにもこのチェックインの導入を持ちかけ、そこでもうまく浸透し始めたのは嬉しいことです。学内のみならず、他イベントやミーティングを実施する人は、他記事などを参考にしてぜひ試してみてもらいたいです。

やっていきたいこと

このイベント自体は続けていきつつ、今は黙読 (音読) がメインですが輪読以外の色んなコンテンツを試してみたいと思っています。
記事を音声再生してみんなでディクトグロスをやってみたり、もっと話すほうにフォーカスしてみても良いかもしれません。私は教育者ではないので指導はできませんが、みんなで楽しみながら学べるようなアイデアがあればどんどん試していこうと思います。

あとは東京のまん防が解除されて落ち着いてきたらリアルイベントもしてみたいですね。このイベントで初めてお話しした方も多いので、もっと交流を深めていけたら嬉しいです。

最後に。To 同大学のみなさんへ。

お読みいただいた通りのゆるいイベントを毎週土曜日に開催しています。
学生向け facebook グループで告知しているので興味を持っていただいたらぜひ一度お越しください。

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