ヤツの名は…

またこの時期がきた…

アイツが現れる時期だ

図々しく部屋へ上がり込み、あまつさえベッドに潜り込んでくる

いい加減にして!私の周りをうろつかないで

いい加減にして!アナタの気配すら感じたく無いの

ずっと言ってるでしょう?アナタのコト、好きじゃないの


またこの香りを身に纏わなきゃいけないのね

仕舞い込んだビンを取り出す…

シュッと一吹き、膝裏に手首に

部屋にも一吹き、二吹き

アナタの苦手な香りを振り撒く

それでもしつこくするなら考えがあるわよ?

いつまでも悲鳴を上げて怯えてる私じゃないの

覚悟なさいな?捕まえてあげる

覚悟してよね?摘んでポイよ

二度と私の前に現れないようにしてあげるわ


図体の割に、素早いのね?

でも残念でした

捕まえたわ

身を捩って逃げようとしても

離してなんてあげない

直接触れるなんて

するもんですか

本当に嫌いなの、アナタの事

大嫌いなの、気配すら疎ましい

ハサミで摘んだまま、外で処分してあげる


本気で迷惑なのよ

気配がするだけでも嫌なの

だからバイバイ

さようなら

二度と来られなくしてあげるわ


本当に嫌いなのよ、アナタが

本気で大嫌いなの、アナタが


さようなら、大嫌いなアナタ…

本当に嫌なのよ


MU!                      KA!                            DE!!


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