だから僕は音楽を辞めた
心の中に穴が空いている、どこまでも続いている空洞。
暗い暗い底が見えない物だ。
何時からだろうか、何をしても穴が埋まらないと感じるようになったのは。
自分が開けた穴である事も、自分が犯した間違いである事も、気づくのが遅すぎる。
自分が自分を常に理解していなければいけない筈なのに、間違いにはどうやっても気づかない。
いつも遅れて答えが配られる。
答え合わせが怖い。
生きていくには金が必要なことも、そう簡単には死ねないことも、人と関わっていく事も、怖くて仕方がない。
過去だって振り返らなきゃ生きてけないだろ。
後ろを振り返らない人生が良かった。
幸せな人間を直視することが出来なくなった。
人生の価値は終わり方である。 これはきっとそうで、どんな物事も終わり方がきっと大事だ。幸福を感じ続けることでしか人間は生きられない。
美しく終わりたい。
今日も空が眩しかった。 高校の頃に使っていた最寄り駅にエレベーターが出来ていた。 時間の流れを突きつけられる。
俺だけが時代に取り残されている。動き出すことが出来ない。
あの頃は何も考えなくても生きてこれた。
金が足りない、金が足りない、金が足りない。
金ばかりが目に映るようになってしまった。
仕方の無いことだけれど。
嗚呼神様、もしも僕の事が見えているならこのまま僕を
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