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分岐する数学

数学者の角田秀一郎氏によると、「有理数ではない有理数としてのπ(πは円周率)」なるものが構成できるらしく、しかし構成の方法が書いてある論文が見つからなさそうなので、なんとか自分なりに構成できないか?に取り組んでいる。途中で大きな間違いに氣がつき、アイデアを修正してみて、こんな感じかな?というものを一応、手元に作ってみた。創発が使えたのが自分なりには手触りがある感じ。AとBのどちらを創発するのか?を選択する(観察者の自由意思に依る)と、裏を反復して取る論理的な手続き・アルゴリズムを使って階層を上に上る。階層と言っているのは私が勝手に呼んでいる用語。階層をn階上るには、裏をn+2回取る操作を行う。AとBのどちらで上るか、つまりどちらを創発するのか、は各階層のその都度に自由意志で決める。どちらで上っても本質は同じだが、観察者の分だけ自由度があり数学が分岐することになる。これらの考察から、円周率πはもちろん通常の数学のように単階層で考えれば有理数でない、つまり無理数であることは明らかだが、これを複階層で見た時に、その有理数ではないπを有理数とするか無理数とするか?という視座には観察者の自由度があり、よって有理数として見る視座を選択した場合、反対側に有理数ではない視座が創発して、融合し上の階層が生成されることになる。だから「有理数ではない有理数としてのπ」というのは矛盾なく構成できそうな感じがする。従来の数学は理論の中に観察者を持たずに、単階層で議論をしていたので、創発もない。自由意思もない。分岐もない。階層を上らない、つまり0回上るので、裏は0+2=2回取って、これは裏の裏が表という通常のコインの表と裏。この議論によって従来の数学を分岐0の単階層と見做して部分的に含み、分岐n≧1の複階層の数学を構築する、というねらい。ちなみに、分岐には観察者それぞれ分の自由度があると言ったけれど、それら全ては同期していて、同時に計算が動くものと考える。この点は論理的な手続き、アルゴリズムを整備する際に重要となるポイントと思われる。各々の観察者がエンタングルに結び付いていると考えれば自然かと思う。ここに書いたアイデアはほんの入り口に過ぎないと思うと共に、今後の進展により大いに変更を受ける可能性があることを明記しておく。あくまで現時点での私の考えであることを了承いただきたい。

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