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測量は、土地の手術前検査。

ド田舎の測量士、サトウです。

Q.(質問)みなさんは 「測量」のこと知ってますか?

「測量」って、

A.(答え)道路とか川とか測ってるのかな?土地の境界とかも?

A.(答え)たまに外で三脚立てて機械のぞいてる、あれでしょう?

A.(答え)でも最近は、ドローン飛ばすだけで、一気に地図ができちゃうんじゃないの?

といったところでしょうか。

次に、

Q.(質問)みなさんは 「建設」 ってきいて、何が思い浮かびますか?

A.(答え)こないだ災害で崩れたところ、通行止めだったね。
でも、復旧工事終わって車通れるようになったよ、助かるね~!!

A.(答え)あそこに見える8階建ての新しい市役所、完成したんだね!!キレイ!!立派だね!!

このように、
「建設」では実際に何かを建てるわけです。
大規模なトンネルから身近な道路や水路、
わたし達の暮らす木造住宅、マンション、巨大なスタジアムなどなど、、、

仕事の成果として、目的に見合った様々な建造物が出来上がり、
その現物を、実際にみなさんが利用します。


では、「測量」は、どうでしょうか。

「測量」とは、いま現在の土地の状況(=現況)を測り、図面として位置情報化することです。
田畑、山林、河川、宅地や工場、いろんなところを歩きまわって測ります。
その仕事の成果は、土地の状況を正確に記録した「図面」です。
測量したからといって、現地に何か物理的なモノができるわけではありません。

市や県が発注する測量業務は、その成果として測量図面などを納めます。
測量屋が作った図面そのものを、みなさんが目にすることは、ほとんど無いでしょう。
測量屋がイマイチやりがいを感じにくいと思うのは、私だけでしょうか?
正確な測量成果、図面を納めて当たり前。
万が一、測量成果にミスがあれば、その後の全工程に影響します。責任重大です。

「建設」する前に、
まずその土地の現況を知る必要があります。

現況を把握していなければ、
これから何をどのように造っていくかという計画すら描けません。

そのために測量屋が、誰よりも先に現場に入り、土地の現況を観測し、図面情報にします。

例えるならば、
医師は手術する前に、
いま患部がどういう状況かを調べて知る必要があります。

患部を把握していなくては、
医師はどのように手術するかといった計画すら立たちません。

そのために診察して、
レントゲンをとったり、患部を徹底的に調べあげるでしょう。
医療ミスで患者さんに何かあれば取り返しがつきません。

「測量」とは、いってみれば土地の「手術前検査」のようなものですね。
全国の測量屋は、陰ながら今日も頑張ってます!!!