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「補助事業の効果」の書き方

「補助事業計画」の中では、「取組内容」も重要ですが、同じくらい「その効果」も重要だと思います。

<添削前>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
入居希望者が物件名でインターネット検索した際に事前に情報を取得し住んだあとの
イメージを膨らませてもらうことにより、成約に至らない内覧回数を減らす効果を見込む

内覧オンライン化により、空室期間が1、2ヶ月短縮されることを見込む
家賃6万円前後の為、6~12万円の機会損失を防ぐ事ができる

最終的には仲介会社を通さない入居申し込みを目指す。
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んー、これは抜本的に書き直した方がいいです。
「見込み」「目指す」は気持ちだけで具体的でない。
当計画を実施したら、確実にこういった効果があると納得させないとダメです。

例えば、
現在の空室期間=>計画実施後の空室期間=>1年間の機会損失改善額
=>当投資額の回収期間(2年以内が望ましい)
といった形で表現する必要があります。
で、こうなりました。

添削後(1)>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
① 遠方の入居希望者に対しても宣伝ができる。
 →効率の良い空室対策。例えば転勤や上京が決まっている人はなかなか現地へ赴くことが難しい。その場合画像や間取り図しかない状況では決めきれません。遠方の入居者向けに宣伝ができれば、集客効果も見込めて、空室対策にもなります。
② 業務効率が上がります。
3D(VR)を利用すれば、内見などの時間的制約が省けるようになります。
③ 宣伝効果・集客効果を見込める
まだ3D(VR)は新しい技術なので導入するだけで他の物件との差別化になります。
   ステージング3D(VR)で入居希望者が気に入った家具や小物があれば、すぐに購入できる
ようにすることで、賃貸契約に繋がらなくても、また賃貸中でも売上を作れる可能性が出ます。
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まだ、弱いですね。定量化されていないです。
ここは、(鉛筆をなめてでも!?)定量化した方がいいです。
例えば、こんな感じです。

<添削後(2)>ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
定量効果
まず、費用対効果についてです。
昨年の1室退去後の空室期間4ヶ月、仲介会社へ支払う広告料月額家賃の2ヶ月分、フリーレント(家賃無償期間)1ヶ月分でした。
家賃が5.4万円の為、集客コストは37.4万円となりました。
空室期間に4か月を要した理由ですが、最初の2ヶ月の内覧が2件のみと、入居希望者に室内を見てもらえなかった事が主な理由です。
当該エリアの不動産賃貸の仲介業者にヒアリングしたところ、賃貸付けが決まるまでの平均内覧回数は4件(1LDK、単身者向け物件)だそうです。
本取組みを行うことにより、入居希望者がリモートで室内を遠隔で確認できるため、最低でも内覧回数を月2件にはできそうです。
(これも、当該エリアの不動産賃貸の仲介業者にヒアリングした結果)
であれば、空室期間2ヶ月、広告料1ヶ月、フリーレント0ヶ月が見込め、21.6万円のコストセーブとなります。
昨年はたまたま退去数が1室だけでしたが、エリアにおける年平均単身者用の退去率は年間2部屋(16戸中)のため、1年間のコストセーブは43.2万円となり、今回ご支援いただく50万円のコストリカバリーは、1.16年(50/43.2=1.157)で可能となります。

定性効果
さらに下記効果も期待できると考えております。
遠方の入居希望者に対しても宣伝ができる。
 →効率の良い空室対策。例えば転勤や上京が決まっている人はなかなか現地へ赴くことが難しいですが、その場合画像や間取り図しかない状況では決めきれません。遠方の入居者向けに宣伝ができれば、集客効果も見込めて、空室対策にもなります。
統計(引用元:https://www.city.xxx.jp/toukei/jinko/jinko-dotai/documents/dotaizzz.pdf)では、転入者が令和4年は8月までの集計で51,521人がxx市に転入しています。令和3年は62,213人の方が転入しています。この人数は沖縄のxx市や北海道のxx市の市の総人口に匹敵します。
➁ 業務効率が上がります。
3D(VR)を利用すれば、内見などの時間的制約が省けるようになります。転入者6万人が物件内覧を平均4部屋して、1部屋に選んだ場合は、24万回案内が発生しているが、選ばれる物件は6万室だが、バーチャルツアー等で予め内覧する部屋を絞り込むことで、平均内覧部屋数を3部屋にするだけで、案内回数は18万回となり、仲介業者、入居希望者の時間の節約になるだけでなく、物件オーナーとしても成約率が上がることに繋がリます。
③ 宣伝効果・集客効果を見込める
まだ3D(VR)は新しい技術なので導入するだけで他の物件との差別化になります。入居予定者にとってはバーチャル内覧でお気に入りの家具を置いてみたり、新しい生活へのイメージを膨らませ、非日常的なイベントにもつながります。

プラスアルファの効果(将来の効果)
またバーチャルツアーシステムには外部リンクを掲載したりする機能もついていることから、ステージング等で利用した小物や家具の購入も可能とします。
EC利用者については、2019年時点のデータではありますが、BtoC市場で19.4兆円の市場規模があり、入居ターゲットの30代前半までの単身者はオンラインでの購入にも抵抗がない世代となります。

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「定量効果」「定性効果」に加えて、「プラスアルファの効果(将来の効果)」まで参考データや図解入りで提示して入れちゃいました。

この程度できれば、「小規模事業者補助金」の採択は難しくないと思います。

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