見出し画像

自転車と私 2

まだブツは上がってきません。


射手座なので、動き始めたら力尽きるまで止まれない。そんな私に自転車は最高のアイテムだった。馬のように機嫌を損ねられることもなく、自動車のようにガソリンやバッテリーが切れることもなく、電車や飛行機のように乗り遅れたりすることもない。機動力は自分なので、動きたいときにどこまでもいける。

自転車を与えられた瞬間から行動範囲は広がった。小中は「校区」というウォールマリアのような心理的障壁があって、そこから私服で出るのはなんとなくきまずさを持つ時代だったけれど、自転車だとそこは軽やかに飛び越えられた。というか、気にしていなかった。行く先々は市内の書店と古本屋一択で、高校になると部活動の後、日が暮れるまで毎日毎日同じ書店を巡回していた。専門学校時代から上京前まではバイトに明け暮れる毎日で全部自転車だったからはしごできたし、上京してからも盗まれるたびにママチャリを購入していた。

東京では、映画やライヴなど終電後移動する時や交通アクセスの悪いところ(歩いても電車の乗り継ぎでも30分かかるとか)や、終電後に移動するときに重宝した。SMAPの『Hi-Fi』が深夜の自転車乗りにピッタリだった。

昨秋、鹿児島に戻ってきて一番最初にやったことは自動車ではなく自転車を購入することだった。市電の天文館最終電車は22:47頃で、映画がそれまでに終わるわけではないのでにこにこと自転車で往復している。

いまのところ最長走破距離は、天文館から七つ島までの13.5キロ。予定では一時間だったけれど、産業道路をどれだけ走ってもたどりつかなくて、一時間をちょっとオーバーした。

車よりは遅く、歩くよりは早く進める機動力が自分のスピードにピッタリなので旅先でもかなうならば自転車を使っている。横浜、京都、東京ではすでにレンタサイクルシステムが完備されていて、これからいくどこかでもシステムにのっかっていきたい。

自転車でしか見られない街の風景は私だけのものだ。気になったショウウインドウや看板、匂いにすぐ駆け付けてお邪魔する。人のいない公園の木々や人がいなくても点滅している信号、工事現場の標識。路地の隙間。風や空気の匂い。おとなしい、または何かがいそうな佇まい。含めて歩くよりは早く。自動車よりは生々しく、感じられるところ。

深夜の自転車で深夜営業の喫茶店なんぞみつけたらたまらないものがある。いまのところ、鹿児島ではマクドナルドとジョイフル以外みつけられていないけれど。

今、一番行きたいところは台湾。2020年2月末に予定していた旅はキャンセルした。台北でも自転車で走ってみたい。そうしたら、ようやくその街を咀嚼できるような気がする。

そんなわけで、自転車と私は一方的に切っても切れない関係をキープしている。

<使ったことのあるシステム>

横浜コミュ二ティサイクル 『#ハマトラ 』というアニメ作品を舞台化したときに横浜を走り回るために使いました。シェアバイクという仕組みも初めてでしたが、登録も使い方もスムーズでこれではまりました。

東京シェアリング 区をまたげるので、重宝していました。ポートの自転車残数が一目瞭然で最高です。

京都 交通渋滞が常の京都の移動方法として鉄板かと。時間借りというより、ワンデイレンタルがよいかな。


ここにきてさらにどんと勉強タイム。サポートしていただいたお金は学費につぎ込み、そして記事に変換いたす所存です。ありがとうございます!(^^)/