恋探偵!姫崎ヒメノ~和歌のヒミツを解き明かせ!【児童小説】
「うーん! わかんないなあ」
あたしは何回目かのため息をついて、手に持った手紙を高くかかげた。自分の部屋の、魚の形をしたペンダントライトに透かしてみても、なんにも変わらない。いたってフツーの手紙だ。
「夢佳ちゃん、お手紙きてるわよ」
そう言ってママがポストから出してきた手紙は、シンプルな白い封筒だった。宛名のところにはたしかにあたしの名前『池野夢佳さま』と書かれている
「差出人が書いてないけど、心当たりある?」
「んー。わかんない。友だちかなあ」
あたしたちの学校では、