人生の到達点
皆さんは「人生の到達点」ってどこだと思いますか?
「人生のゴール」と言い換えてもいいかもしれないし、「人生の目的」と言ってもいいかもしれない。
「それは、“忙しくないこと”だ」と言った人がいるんです。
もうご縁はなくなってしまいましたけど。
なぜ人は結婚するのか、なぜ人はお金を儲けたいと思うのか、なぜ人は科学を、技術を現代まで進化させ続けてきたのか。
すべては「忙しくない状態」を作り上げるという目的のためなのだ、と。
まあそれが全てではないんでしょうけど、一理はあるな、と今でも印象に残っていて、大切にしている考え方だったりします。
「忙しくならないこと」を人生の中心に据えていれば、何かを取捨選択しなければいけない時に、
「どんなに幸せになれそうに見えても、それで忙しくなるんだったら人生の本筋から外れね?」
みたいなストップをかけられるんですよ。冷静に物事を判断するためのワンクッションを置けるというか。
世間の本流って、人生を充実させるためならどんなに忙しくなってもかまわないという考え方が主流だと思うんです。忙しさは必要悪なんだと。
ただ忙しい人って総じて幸せそうには見えないですよね。「心を亡くす」という字義の通りで。
将来幸せになるために今は忙しさを甘受しなければいけない、みたいな考え方なんだろうというのは想像に難くないですけど、そもそもの話として忙しい状態は幸福とは言えないし、忙しいことを充実とはき違えている人は永遠に忙しい状況から抜け出せないでしょう。忙しくならなくなってしまうことは堕落だとも考えているでしょうし。
「どんなに犠牲を払ってでも、世界を敵に回しても、私は忙しくならないようにするんだ」という決意表明が必要なんだと思います。
そういう意味で、人生の到達点を「忙しくないこと」に置くことは、決して悪くない。
たまには線香を焚いて、煙が消えるまでぼーっと煙が立ち上る様子を眺め続ける、なんて時間を作ってもいいのかもしれませんよ。
自分が幸せだと思っていたものは本当は幸せではなかったのかもしれないということに気付く、良いきっかけになるかもしれません。
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