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もしこのレースで、デムーロがルメールに勝つとしたら、どうすればよかったか。

多くの人は、4コーナーでの進路の取り方を言うかもしれない。逃げるタイムトゥヘヴンとデムーロは、4コーナーを回って最後の直線に入るとき、外に進路をとった。そのぽっかりとあいた内から、勝ったルメールの乗るグラティアスが突き抜けたのだから。

ただ、デムーロが外に進路をとったのは、荒れていない芝を通りたかったから。それに、内を回ったところで、あの手ごたえのグラティアスには勝てない。外から差されるのがオチであろう(デムーロの外への進路取りが批判されるのは、その後の直線で外によれたこともあるだろうが)。

ならば、どうすればよかったのか。個人的には前半3ハロンの入り方にカギがあると思っている。

12秒9-10秒9-14秒0。これが、前半3ハロンのラップだ。10秒9という速いラップでハナを主張し、一気に14秒0に落とす。2着に粘ったことだけを考えれば、決して悪くはない。

ただ、このラップが弩がつくスローペースを生んでレースレベルとして疑問符がつくようなものとなったうえに、グラティアスに楽をさせすぎてしまったところがある。

もしグラティアスに勝つのなら、そのまま速いペースで走り、消耗戦に持ち込むしかなかったのではないだろうか。

グラティアスがレシステンシアの弟であり、高い能力の持ち主である以上、消耗戦でもグラティアスには勝てないかもしれない。それでも、勝つとするなら、その手しかなかったと思っている。

ただ、今回のタイムトゥヘヴンは、最終追い切りがポリトラックでまだ無理をさせる時期ではなかったともいえる。賞金加算できたから良かったのかもしれない。

デムーロ以上に騎乗に疑問符がつくのは、ルメール以外の他の騎手である(早めに上がって行って3着に入った戸崎はまだいい方であるが)。

まあ、誰も上がっていかなかった背景には、先週のクールキャット津村の早仕掛けがあったからかもしれないが。

結果的には、グラティアスが強さだけが印象に残ったレースだった気がする。

【次走注目馬】

次走というよりは、将来的に走ってくれたら、という馬になってしまう。

・テンバガー

まだ緩く、エンジンのかかりが遅いのだろう。それでも馬体は雄大であり、3着は合格点。使えるようになれば。

・アクセル

個人的に血統配合が好きな馬。このレース展開だと、直前の乗り替りは痛かった。スタートが良くないだけに、今後どういうふうに乗るか、注目。

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