里親制度とパーマネンシープランニング_札幌市の社会的養護_20210115

引き続き社会的養護について勉強しています。間違ってたら教えてください。
毎週土曜日朝7時半~8時半でオンライン勉強会してます。興味があったら顔出してください。https://forms.gle/Ppje3cYPoC4cyQqc9

■サマリー
・日本は非常に里親が少ない
・子どもは家庭養護で長期的に自分を見てくれる存在が必要で里親をもっと増やしていこう(政府・専門家の意向)
・札幌市はどんな感じ?課題って何だろう?

■社会的養護の文脈での里親制度の重要性

日本の里親の認知率委託率は非常に低く、政府としても子供権利の視点から子供を施設養護から家庭的養護を拡充していくべきだとし、対策を進めている。(2020~2029)(専門家もスピード感の差はあれど里親委託拡充の方向性に異論はないそうである)

無題

※社会で子育てドットコム様から引用

パーマネンシー・プランニング(permanency(永続的な人))という意味があり、社会的養護の中ではよく見かける言葉となっている。「すべての子どもに、早く恒久的な安定した生活環境を実現する」という理念がこどもの福祉に適するであろうとおという考えのもと、社会的養護の観点からなるべくなら実生活に近い形で子どもを養育していく必要がある。ということだ

 A. N. Malucciの定義によれば、パーマネンシー・プランニングとは、「短い限定された時間内で子どもが家族と生活することを援助するための計画された一連の目標志向活動を遂行する組織的なプロセスである。家族との生活は、実父母あるいはケアを行っている者との関係の継続および人生を通しての関係確立の機会を提供するものである。」というものである。(参考①)

非常に雑な解釈をすると、なるべくなら施設養護より家庭養護で子どもを養育する環境が整っていることが望ましい。施設養護の場合でも少人数での生活を行うことが望ましいということだ。

■里親制度について

児童福祉法第6条3項では、里親の定義があるが「養育里親」「専門里親」「養子縁組里親」「親族里親」の4種類を設けている。ここら辺は割愛します。

■札幌市について

北海道での社会的養護の子どもは,児童養護施設入所が 69.5%(児童数 1,320 人),里親等が 28.7%(児童数 545 人),乳児院が 1.8%(児童数 35 人)と施設養護が中心となっている(福祉行政報告例 2017)。(https://core.ac.uk/download/pdf/286768523.pdf)

札幌市としては平成28年度時点で里親委託率は全国で22位と高くもなく低くもない数値となっている。

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※札幌市のHPより引用

札幌市の取り組みにおいて児童虐待に対する関心が非常に強くなってきており、2020年4月に対策本部が置かれた。そこの提言の中に里親の拡充という文言はなく、社会的養護の文脈においては根底として里親の拡充が重要になってくる(虐待が起きるような環境を里親制度の拡充で防ぐことも可能ではないか)と思うのだが7つの提言の中にはその文言はなかった。

ホーム > 健康・福祉・子育て > 子育て > 子ども・子育ての取組・計画」の中に里親という言葉は特に見つからない。
ホーム > 健康・福祉・子育て > 子育て > 札幌市児童相談所」の中に里親制度について等のリンクが張られている。
総合計画に里親をどのように拡充していくか書かれている文章を見つけられなかった。

■里親制度の課題(仮)

・民間養子縁組あっせん事業者の数を増やす(北海道には2団体、全国では18団体)→増えることによってメリットデメリットは何か?
・普通・特別養子縁組の場合里親手当が支給されない(民法上親子関係になるため社会的養護の扱いにならない?養育里親専門里親には年間100万~200万近く支給される)
・里親と里子との関係や里子への虐待、メンタルケアについて
・里親の研修制度、ハードルの高さ、委託についての制度の理解がない
・里親と里子のマッチングの難しさの解消は里親の母数を増やすことで解消されるのではないか?
・札幌市で里親間のコミュニティはあるのか?あった。どんな感じか

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■参考


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